研究課題/領域番号 |
20K04308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 紀志 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任講師 (60569979)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 相変化 / 多孔体 / ループヒートパイプ / ループサーモサイフォン / 毛細管力 / 熱輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,熱交換器などの吸熱側と排熱側の役割が,熱的条件に応じて自律的に可変し,運転条件が厳しいトップヒート(吸熱側が排熱側より重力的に高い位置に配置)においても,無電力で熱輸送を実現する新熱輸送物理の確立と実証を目的とする.提案する新熱輸送物理は,多孔体の多機能性(毛管力による駆動力と逆止弁機構)を新たに創出することにより実現し,よりコンパクトで高効率な熱輸送が期待される.多孔体の多機能性の物理モデルを明らかにするとともに,新熱輸送物理の確立と実証に向け,試作機を設計・製作し,熱輸送性能を検証する.
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研究成果の概要 |
本研究では,多孔体の毛細管力による多機能性を新たに創出することにより,熱交換器などの吸熱側と排熱側の役割が,熱的条件に応じて自律的に可変することができる無電力駆動の新熱輸送技術を実験的に実証した.多孔体はある熱輸送方向では駆動力として作用し,逆の熱輸送方向では逆止弁として働くことにより,バルブなどの駆動部を一切用いることなく,自律的に熱輸送方向を切替えられる無電力の熱輸送を実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー資源の乏しい我が国では,エネルギーの有効利用の観点から,排熱を含めた未利用熱エネルギーの有効活用は重要な課題である.熱エネルギーの有効活用において,高効率で省エネな熱輸送技術は欠かせない.今日までに様々な無電力駆動の熱輸送技術が確立されているが,いずれの技術においても機器の吸熱側と排熱側の役割が固定されているため,空調用ヒートポンプなどの双方向熱輸送を必要とするシステムなどに適用する場合には,電動バルブや中間熱交換器などの機器が必要となる.本提案の自律型の双方向熱輸送技術を用いることで,無電力で簡素な熱輸送技術を実現することができるため,脱炭素化への貢献が期待される.
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