研究課題/領域番号 |
20K04309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 潤 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (70550151)
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研究分担者 |
川那辺 洋 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (60273471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 火炎核形成 / プラズマ支援 / 繰り返し放電 / 点火 / プラズマ支援燃焼 / プラズマ支援点火 / 可視化 / 放電電圧 / 放電繰返し周波数 / 誘電体バリア放電 / ナノ秒繰り返し放電 / 周波数 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,燃焼反応を維持することが困難な条件下において確実な点火を行うために,(1)『プラズマから混合気へのエネルギー移動が燃焼反応に影響を及ぼす時間』,(2)『プラズマにより誘起される流動が火炎核形成に与える影響範囲』を明らかにすることを目的とした.本研究課題では,繰り返し放電によるプラズマを用いて,プラズマにより励起される流動と火炎核の変形および成長の可視化実験による評価,プラズマ反応と燃焼反応を逐次的に取り扱う0次元反応計算を行うことで,プラズマから混合気へのエネルギー移動に要する時間・空間影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
繰り返し放電による燃料希薄混合気に対する点火に対する実験および解析を行った.その結果,繰り返し放電によって火炎核形状が空間的に不均一となり,点火に至るまでの時間が短縮する傾向が現れることが明らかになった.また,放電ごとに十分なエネルギーを有する繰り返し放電の場合は,周波数が低い条件において,繰り返し放電が継続している間,火炎核の変形が持続し,結果として火炎核の成長速度が上昇することが示された.プラズマ反応・燃焼反応モデルの二段階反応を用いた火炎核形成の数値解析を行い,着火遅れ時間が最短となる放電周波数が存在することが示され.これまでに得られている実験結果と整合性のある解析結果が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
繰り返し放電によって形成される火炎核に対する流動および活性化学種の影響に対する実験,および解析を行っており,繰り返し放電による流動が火炎核を変形させ,火炎核の成長速度が増大することを示している.また,プラズマによって活性化した化学種が酸化反応を促進することによって,熱着火へと至るまでの時間が短縮される繰り返し放電の周波数が存在することを示した.これらの結果は,プラズマを用いた火炎核形成に対して,効果的なエネルギー供給時間が存在することを示している.また,少ないエネルギーで効率よく反応始動を行うための方法に関する知見を提供しており,新しい点火手法の技術開発に対する意義を有する.
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