研究課題/領域番号 |
20K04320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 福井大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
党 超鋲 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30401227)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 流動安定性 / 自己吸引沸騰 / 高熱流束冷却 / データセンター冷却 / 薄液膜蒸発 / 濡れ性 / レーザ共焦点変位計 / データセンタ冷却 / マイクロチャネル / 流動沸騰 / 流動不安定 / ヘルムホルツ共鳴器 |
研究開始時の研究の概要 |
データセンターが使用する電力量は世界全体のエネルギー需要に対して約2%を占めており、年間10%ずつ増大している。特に近年は、ビッグデータやAIなどに活用されるような高性能HPCサーバが急速に拡大し、それらは処理能力が高い半面,電力消費量,発熱量も増大している。データセンターを確実に冷却でき、かつ省エネルギーシステムの構築が求められている。 本研究は、データセンターの性能向上、省エネ及びエネルギー利用効率向上に有効な相変化冷却・熱回収システムを着目し、CPUなどから潜熱として回収して、吸着冷凍機による冷却用動力、あるいはデシカント空調によりデータセンターの湿度調節を有効利用システムを開発する。
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研究成果の概要 |
まず、レーザー共焦点変位計及び数値解析により微細流路における薄液膜の特性を評価し、三角管や矩形管の液膜が薄いことが確認された。 また、拡張流路を用いた流動沸騰と自己吸引沸騰特性を評価した。流路内の気泡の自発的な流動特性を研究し、膨張力や表面張力が気泡の運動に影響を与えることを明らかにした。そして、拡張流路を使用した流動沸騰特性を試験し、冷却器の直列接続や並列接続により冷却器ネットワークの構成を可能とした。さらに、拡張流路を用いた加熱面下向け条件での沸騰伝熱特性と、流路の上に多孔質層を設けた自己吸引沸騰性能の評価を行った結果、自己吸引沸騰がプール沸騰より高い冷却性能を持つことを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
データセンターなどの電子機器やシステムの性能が向上するとともに、効率的な冷却手法の開発が求められている。本研究では、拡張流路を用いた流動沸騰および自己吸引沸騰手法を提案した。従来のシステムより流動安定性と伝熱性能が優れている上に、高熱流束や多熱源への対応も可能である。また、加熱面が下向きの条件での高性能な冷却を確認し、微小重力環境でも相変化伝熱システムの構築が可能になる。 さらに、薄液膜蒸発の流動と伝熱特性について実験、数値解析を行った結果、伝熱管の形状、流体の物性、運転条件が伝熱特性にどのように影響を与えるかを明らかにした。
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