研究課題/領域番号 |
20K04327
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀 司 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (40744066)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 火花点火 / プラズマ / 数値解析 / 層流燃焼速度 / 内燃機関 / 火花点火機関 / 火炎核 / 点火 / 最小点火エネルギ / 火花放電 / 火炎核成長 / 反応機構 / 反応 / レーザ計測 / モデリング / 初期火炎核成長 / 燃料 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,自動車用エンジンの燃費改善のため,従来よりも希薄な燃料と空気の混合気を燃焼させる方式(超希薄燃焼)が注目されています.超希薄燃焼は燃費を大幅に改善することができますが,燃焼が不安定化し,エンジン燃焼に伴う振動が生じる問題があります.その一方で,最近,ガソリンに特定の燃料を混合すると,超希薄燃焼の燃焼不安定性が改善されると報告されました.本研究ではこれらの燃料の燃焼メカニズムについて研究します.研究によってメカニズムがわかれば,超希薄燃焼を実現するとともに,大規模流通が可能な自動車用燃料の開発が進むと考えられます.
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研究成果の概要 |
本研究では,燃料組成が初期火炎核成長および最小着火エネルギに及ぼす影響を調べることを目的とした.まず,定容容器を用いて,火花放電による球状伝播火炎の計測装置を構築した.燃料はメタン,アンモニア,水素,ヘプタンの単体とそれらの混合燃料とした.火炎核の成長速度と層流燃焼を計測し,混焼時における反応機構の検証を実施するデータを取得した.次に熱プラズマを考慮した火花放電および火花放電から火炎核成長を計算する手法を構築し,流動下における火花放電の伸長,再放電,短絡現象の予測に成功した.さらに,反応機構を用いて,最小点火エネルギに及ぼす燃料組成の予測に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,メタンに加えて,カーボンフリー燃料である水素やアンモニアを組み合わせた場合の燃焼特性を実験により計測するとともに,プラズマを含む多成分系での燃焼の数値解析手法を開発した.本成果により,反応計算の精度改善が期待できるとともに,これまで実現が難しかった最小点火エネルギを計算により予測できるようになった.本研究の成果により,内燃機関の効率改善に最適な燃料の組み合わせの机上検討が実施できるようになり,内燃機関における水素,アンモニア,合成燃料の燃焼利用促進が期待される.
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