研究課題/領域番号 |
20K04335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
牧 祥 岡山理科大学, フロンティア理工学研究所, 准教授 (20502256)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 磁気力 / 磁気浮上 / タンパク質結晶成長 / 非定常短細線加熱法 / 熱物性値 / 熱伝導率 / 熱拡散率 / 磁場配向 / タンパク質結晶 / 磁気力ブースター / 異方性 / 結晶成長 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気アルキメデス効果を利用して結晶の磁気浮上と磁場配向を実現し, 非定常短細線加熱法を使ってタンパク質結晶の熱物性値(熱伝導率と熱拡散率)を測定する手法である. 申請者が既に報告した磁気力の鉛直方向成分を利用するのではなく, 半径方向の磁気力成分のみで結晶の浮上と磁場配向を制御するのが本研究の最大の技術的特徴である. 予備実験段階において既に成功を確認しているが, タンパク質結晶成長は常にうまくいくとは限らない不確実性を有するため, 実験回数を増やしながら信頼性を高める必要がある. 統計的手法を駆使しながら, 熱物性値の異方性の有無を世界初めて明らかにするのが本研究の概要である.
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研究成果の概要 |
これまで存在すら知られていないタンパク質結晶の熱物性値の異方性の有無について、我々は、実験的手法で測定を行い、その存在を示す結果を初めて明らかにした。非定常短細線加熱法と磁気アルキメデス効果を利用した磁気浮上法を併用しながら、磁場配向した結晶と短細線プローブの方向を変化させ、伝熱方向と結晶c軸の違いによる熱伝導率、熱拡散率の変動を詳細に解析した結果、異方性の存在を示す初めての結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質結晶の生成は経験に基づく試行錯誤で行われているのが実情であるが、成長時に発生する反応熱が溶液相と結晶相のそれぞれにどのように熱輸送されるか不明であった。タンパク質結晶の熱物性値(熱伝導率、熱拡散率)が解明されることで、結晶成長時の伝熱モデルが定量化されることは工業的にも重要な知見であり、さらに異方性の存在を示すことは学術的にも価値のある研究である。いずれも未知の知見であり、本研究でその存在を初めて示すことが出来た意義は大きい。
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