研究課題/領域番号 |
20K04336
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
|
研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
森 嘉久 岡山理科大学, 理学部, 教授 (00258211)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 熱電材料 / シリサイド / 高圧合成 / SPS合成 / 排熱 / Mg2Si / シリサイド半導体 / 熱電素子 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車の排出ガス規制は世界的に年々厳しくなっており,自動車業界は,燃費を更に向上させるとともに,排熱を少しでも回収してエネルギーを再利用することを研究・開発している.Mg2Si熱電材料は,非常に軽量でかつ環境にやさしい熱電材料のため,車載用の熱電材料として注目されている. 開発されているMg2Si熱電モジュールを実用化するには,n型Mg2Si熱電材料の熱電性能の向上とともに熱安定なp型Mg2Si熱電材料の開発が求められている.また,高温時に熱分解し,酸化することでデバイス劣化することが報告されているので,耐久性の課題がある.それらを高圧合成技術により克服して熱電デバイスの実用化を目指している.
|
研究成果の概要 |
ピストンシリンダー装置およびクランプ式高圧セルを使用して実施してきたMg2Si熱電素子の高圧合成において,高圧合成が不得手とする生産性を向上させるための手段として,量産に適したSPS装置を組み合わせる研究開発を実施した結果,その生産性が飛躍的に向上するとともに,合成した熱電素子の熱電性能や耐久性も向上させることができた.更に,これまでの研究課題であった電極との接触抵抗に関しても,SPS合成時に電極と素子とを一体合成することで,その接触抵抗を激減させることにも成功した. 一方,6軸マルチプレスによる熱電性能測定装置を開発し,SPS焼結したAlドープMg2Siの高圧下における熱電性能を明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として,電極と熱電素子をSPS装置によって一体合成することで接触抵抗が大きく減少した現象が,その電極との接触界面における状況を理解するために重要な知見を与えることができた.また,6軸装置を利用して開発した高圧下での熱電性能測定装置を使ってAlドープMg2Si熱電材料の熱電性能を測定した結果は,SPS合成時に印加する加重によって合成物の熱電物性に与える影響を理解する上で重要な情報を与えることになった. 社会的意義として,これまでの高圧合成技術を発展させるために活用したSPS装置は,合成の効率を飛躍的に向上させるだけでなく,合成物の耐久性も向上させることができたので,応用面でも期待される.
|