研究課題/領域番号 |
20K04351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 (2021-2022) 九州大学 (2020) |
研究代表者 |
門脇 廉 長野工業高等専門学校, 機械ロボティクス系, 講師 (10735872)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 異常診断 / 超音波 / アナログ信号処理 / 信号処理 / 非破壊検査 / ウェーブレット変換 / 瞬時振動数 |
研究開始時の研究の概要 |
固体表面の直下にある微小な亀裂,空孔等の異常部を高精度に検出するために,パルス法超音波診断の計測系に含まれる機械的アナログ領域,すなわち超音波の伝播経路でノイズ除去処理を行う新しい異常診断システムを開発する.具体的には,超音波トランスデューサと検査対象の間に挿入されるアダプタ(遅延材)の形状を工夫し,異常に無関係な信号を逆位相信号で相殺する.また,相殺後の受信信号をウェーブレット変換に基づく位相情報および瞬時振動数によって分析することで,機械的アナログ領域でのノイズ除去を有効に活用した高精度な異常診断を実現する.
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研究成果の概要 |
固体表面近傍の欠陥を超音波パルスで検査する際,表面からの反射波に欠陥からの反射波が埋没して欠陥検出が難しくなる.本研究ではこれを低減するために超音波探触子と検査対象物の間に挟む遅延材の一部を空気中に開放し,表面からの反射波に対する相殺パルスを生成した.提案手法により表面からの反射波が1/2以下に低減され,欠陥の検出感度が向上した.また,数値シミュレーションを通して欠陥の影響が相対的に拡大されることも示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では電気的,電子的な処理によらない機械的かつアナログな信号処理により不要な超音波を低減し,超音波検査の精度を向上することに成功した.この機械的アナログ領域での信号処理は,超音波のように機械的な振動を伴う信号の新しい処理方法として今後学術的に発展する余地がある.また,提案手法は電気的,電子的信号処理と併用できる.そのため,広範な活用が期待されるAIを用いた異常診断において,そのデータの前処理に利用できると期待される.
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