研究課題/領域番号 |
20K04370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
中島 明 南山大学, 理工学部, 教授 (70377836)
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研究分担者 |
坂本 登 南山大学, 理工学部, 教授 (00283416)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マニピュレーション / 非拘束マニピュレーション / 最適制御 / 劣駆動 / 衝突現象 / 不連続システム / 離散システム / ボール打ち上げ / バックラッシュ / Pendubot / 非線形最適制御 / 倒立振子 / 運動プリミティブ / 力触覚 |
研究開始時の研究の概要 |
非拘束マニピュレーション(Nonprehensile)は大域的マニピュレーションを構成する基礎要素であり,これらを相互結合可能なプリミティブ形式で獲得することはロボット工学での最重要課題の一つである.本研究では最重要の物理量として力触覚に着目し,力触覚と操り運動の連動が陽に抽出可能な汎用性を持つ統合ダイナミクスの開発,および力触覚を活用した非線形最適制御に基づいた操り運動プリミティブの獲得を行う.プリミティブは力触覚と運動の両面で最適性を持つ力学的に自然なフィードバック制御則の群として得られ,異なるプリミティブ同士で容易に相互結合が可能であり,大域的操り動作の実現に大きく寄与するものである.
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研究成果の概要 |
本研究では非拘束マニピュレーションの基本要素である運動プリミティブの獲得を目指したものであり,大別して4つの研究成果を得た:(1)不完全拘束下での物体搬送を想定したボール・プレートシステムの安定化と周期運動の制御;(2)打撃などの不連続作用による物体の操りを想定したボール打ち上げシステムでの安定化制御;(3)物体運動のダイナミクスを間接的に活用することを想定した劣駆動系の最適制御;(4)物体との接触に起因する不連続状態遷移を含むバックラッシュ系の安定化制御.得られた成果は非拘束での操り作業の本質を成すタスクを高精度に制御するものであり,非拘束マニピュレーションの実現に大きく寄与するものである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非拘束マニピュレーションとして扱う操り運動は,不完全な拘束状態,衝突による連続・離散現象の複合現象,非駆動機構を持つ劣駆動系,および間隙を伴う接触による不連続現象といった,物理的に本質で頻出する現象でありながら有効な制御手法が確立されていないものである.本研究はそれらに対して高精度な制御法を提供するものであり,学術的に寄与するところ大である.また,これらの操り運動は,そのまま人間が日常生活において行う一般的な各種の操り作業に対応している.そのため,本研究成果はロボットが日常生活において人間の作業の介助・代替を大きく推し進めるものである.
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