研究課題/領域番号 |
20K04390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
衣笠 哲也 岡山理科大学, 工学部, 教授 (20321474)
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研究分担者 |
吉田 浩治 岡山理科大学, 工学部, 教授 (00254433)
林 良太 岡山理科大学, 工学部, 教授 (40288949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 大型生物の旋回 / 四足生物の定常旋回 / 竜脚類の旋回運動解析 / 四足歩行 / 竜脚類 / 四足ロボット / 旋回行跡 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,竜脚類などの大型の四足生物がどのように旋回するのか?」という疑問に対し,自動車工学の旋回理論に基づいた考察をおこない,ロボットによって旋回動作を再現しその妥当性を評価する. 石垣らは大型竜脚類の旋回行跡の観察から,自動車における内輪差に似た現象を確認し,荷重の小さい前肢を主に使って旋回していたという仮説を提唱している. 本研究では,大型竜脚類とゾウの旋回行跡を操舵モデルに基づいて解析し仮説の妥当性を検証する.さらに,四足生物の動力学モデルおよびロボットを構築し,数値シミュレーションと実験をおこなうことで四足生物の旋回時の力学的特性について考察する.
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研究成果の概要 |
本研究は,「竜脚類などの大型の四足生物がどのように旋回するのか?」という疑問に対し,自動車工学の幾何学的旋回理論に基づいた考察をおこない,ロボットによってその妥当性を評価することが目的とする.研究成果として,これまでに発見された大型竜脚類と採取したゾウの旋回行跡に対し解析を行った結果,竜脚類は前肢操舵によって内軌道差,ゾウは後肢操舵によって外軌道差となるように旋回することを示した.また,操舵比は荷重比の逆比となる傾向を持ち,これは旋回時にそれぞれの生物が慣性モーメントを最小にするように操舵していることが原因であることを理論的に明らかにするとともに,シミュレーションにより妥当性を検証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,大型四足生物の旋回行跡に見られる軌道差が前肢と後肢の舵角の比によって幾何学的に決定されるという従来研究を掘り下げ,舵角の比は荷重の逆比として決定され,これは生物が慣性モーメントを最小にするように旋回した結果であることを示した.この結果は,従来あまり考察されていなかった四足生物の定常旋回メカニズムを明らかにするという意味で学術的意義がある.また,絶滅種である竜脚類の歩行メカニズムを明らかにしたという意味で重要な結果と考える.
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