研究課題/領域番号 |
20K04396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中西 洋喜 東京工業大学, 工学院, 准教授 (90361120)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ロボット / 宇宙 / 軌道上サービス / 捕獲 / 蔓 / 接触屈性 / スペースデブリ / 把持 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,現実問題化したスペースデブリ(宇宙ゴミ)問題の解決に直結するデブリ捕獲技術の確立を目指し,植物の蔓のようにターゲットに適応的に巻き付く捕獲機構を実現することを目的としている.研究代表者が過去に明らかにしたばね力を応用した適応的スペースデブリ把持機構の力学を基に,超多自由度構造材と組み合わせた新しい機構を開発し,浮遊したデブリへ接触点から絡みつき,確実に把持可能となる力学条件・設計手法について明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究課題では既存スペースデブリを能動的に捕獲するための機構として,つる植物の接触屈性に着目したモジュラー型巻き付き機構を提案した.巻き付き機構を構成する単位モジュールはリンク,リンク回転軸,接触検知部から成り,単位モジュール同士を上に積み重ねるように結合して,回転伸展していくことで植物の成長しながら伸展していく動作を再現し,捕獲対象の表面形状に沿わせながら巻き付く動作を実現した.また,捕獲対象を捕獲するための動作計画及びアルゴリズムを明らかにした.本機構について,実験及びシミュレーションにより捕獲対象の形状に沿って巻き付き把持が行えることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙デブリ(軌道上の使用済み衛星・ロケットおよびその残骸)の増加に伴う宇宙環境の悪化は加速度的に進んでおり,デブリの除去が急務となっているが,専用の被把持機構を持たないデブリの捕獲は今だ実現していない.デブリ全体を絡みつく捕獲手法は有望視されているものの一つだが,本研究は植物の動作を模倣した全く新しい絡みつき手法を提案し,実現するためのアルゴリズム,機構について明らかにするとともに,有効性を示した.本研究成果によりデブリ除去システムの新たな可能性を示すとともに,超多リンクでありながら非常にシンプルな動作アルゴリズムで動作するモジュラータイプのロボットアーム制御法研究へも寄与した.
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