研究課題/領域番号 |
20K04398
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
永野 光 神戸大学, 工学研究科, 助教 (70758127)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | ハプティクス / 触覚ディスプレイ / 触覚センサ / 遠隔操縦 / 振動触覚ディスプレイ / 皮膚変形 / 皮膚振動 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では,皮膚変形・皮膚振動の同時計測に基づく時間・空間的に高解像度な装着型触覚ディスプレイの構築を目的とする. なぞりや滑りに伴って発生する皮膚変形(高空間・低時間解像度)と皮膚振動(低空間・高時間解像度)は知覚において相補的に利用される情報であり,それらを同時に再現可能な触覚ディスプレイを目指し,(1)皮膚変形と皮膚振動の同時計測とモデル化,(2)吸引圧刺激(皮膚変形)と高周波振動刺激(皮膚振動)の協調提示ディスプレイおよび手法の創造,を達成する. また,(3)協調提示が作業・動作の安定性(力・位置追従精度など)に及ぼす影響の実証評価,への展開を目指す.
|
研究成果の概要 |
本課題では,人の触知覚に対する皮膚感覚と深部感覚の複合的な寄与に着目し,複数の情報の同時計測の実施と,その知見を利用した複合的な情報提示による触覚再現手法を構築した. 素材をなぞる際に指先皮膚で発生する高周波振動,なぞり時の指先速度,素材と指先の間で発生する接線力および法線力を同時計測可能なシステムを構築し,計測された値から抽出した特徴量間の関係をモデル化した. また,皮膚感覚情報としての振動触覚と,深部感覚情報としての力を複合的に伝送可能なシステムを開発し,それを用いた評価実験を実施した.その結果,多様な触感の伝送においてる適切な動作と提示情報の組み合わせが重要であることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
時空間的に高解像度な触覚ディスプレイは,高い臨場感を有するVRシステム,手術・触診シミュレータ,高度な遠隔操縦支援システムなどに貢献し得る重要な要素である. 触覚は複数の感覚(深部感覚と皮膚感覚)の統合によって知覚される複雑な感覚であり,本研究の成果は,深部感覚と皮膚感覚を複合的に再現する手法を構築することで高い臨場感を達成するというエンジニアリング的な貢献を有するとともに,触覚がどのように統合されて知覚されるのかという人の知覚メカニズム解明に利用するというサイエンス的な貢献を有する成果である.
|