研究課題/領域番号 |
20K04415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
矢野 浩司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90252014)
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研究分担者 |
松本 俊 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00020503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | パワーデバイス / SiC / ワイドバンドギャップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、炭化珪素(以下SiC)を用いた静電誘導トランジスタ(SIT)と駆動用低耐圧シリコンフォトトランジスタを一体化し、光駆動するという新概念を導入した超低損失・高信頼性パワーデバイス「光駆動SiC-SITカスコードパワートランジスタ」の研究開発を行う。これによりSiC-SITが本来有する超低損失・高速スイッチング性能を維持しつつ、これを電力変換器に用いれば制御パルス発生回路と主回路部を完全に絶縁でき、ノイズやチップ間動作バラツキなどの悪影響を排除できる。本研究ではシミュレーションで、同トランジスタの基本動作、実装方法、競合素子と比較した優位性を明確にする。
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研究成果の概要 |
本研究では、SiC素子を用いた電力変換回路における寄生素子のスイッチング動作への影響を低減することを目的とし、SiC-JFETとSiバイポーラトランジスタのカスコードスイッチを光パルスで駆動するスイッチングデバイス(Optically driven cascode switch:ODCS)を提案した。そしてODCSを用い、ハーフブリッジのインバータ回路を試作した。その結果、インバータ回路の基本動作を確認することができた。ODCS中のバイポーラトランジスタのベース・エミッタ端子に並列にシャント抵抗Rsを挿入し、Rsを調整することにより回路の変換効率とターンオフ遅延時間を最適化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果を既存の電力変換回路に適用することにより、駆動回路中の配線に関連する寄生素子を低減できるため、特にワイドバンドギャップ半導体を用いた電力変換回路の高周波化が期待できる。これによりフィルターを縮小でき、変換回路自体のサイズを縮小することが可能となる。同時にワイドバンドギャップ半導体を使用したパワーモジュールでチップを並列接続した際に、チップ間の動作の不均衡を回避することができるため、ワイドバンドギャップパワーモジュールにおける電流容量の増加に貢献できる。
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