研究課題/領域番号 |
20K04434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 中部大学 (2021-2022) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
飯岡 大輔 中部大学, 工学部, 准教授 (30377808)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | セミオフグリッド / 需要想定 / 設備計画 / 電力システム / LSTM / 蓄電池 / 再生可能エネルギー / ディープラーニング / 太陽光発電 / 潮流制約 / 送電線混雑 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,未来の電力システムとして提案するセミオフグリッドの需要想定と設備計画の手法を多地点多次元のデータ解析に基づいて構築する。従来,送電線などの設備構成を最大需要の想定に基いて構築しているが,再生可能エネルギー電源の増加により,電気エネルギーの品質を確保できない課題が生じている。セミオフグリッドはこの課題を解決する電力システムであり,需要家所有の太陽光発電や蓄電エネルギー設備で電気エネルギーを地産地消し,電気エネルギー供給の確実性を高めるため必要時にセミオフグリッド外の送電線から電気エネルギーを供給する。また,コスト評価結果を設計手法にフィードバックし,実現可能な設計手法を開発する。
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研究成果の概要 |
セミオフグリッドの需要想定にLSTMを使用し,潮流情報と気象データを学習すると高精度予測が可能であることを示した。設備計画においては,エネルギーの地産地消を促すために上位系統からの受電電力に制約を設ける方法を提案し,天候変化に応じて制約条件を調整するアルゴリズムを開発した。この手法は上位系統の送電線混雑の緩和にも有用であることを示した。コスト評価の一環として,蓄電池容量の削減方法について検討した。複数の需要家をまとめてオフグリッド化すると,需要のならし効果により蓄電池容量を減少できることを示した。本研究を通して,電気的事故に対する保護制御が必要であるという課題を抽出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未来の電力システムであるセミオフグリッドを実現するためには必要設備を安価で構成し運用することが求められる。そこで本研究ではセミオフグリッドの設計に焦点を絞り,需要想定と設備計画の両手法を提案したが,多地点多次元のデータ解析に基づいて構築した点に学術的な意義がある。多地点の計測装置から得られる多次元の電気的パラメータと気象データをLSTMに学習させることで,高精度の電力需要予測が可能であることを示した。また,コスト削減のためには蓄電池容量の低減が必須であるが,実測データによる分析により,複数需要家でオフグリッドを構成すると容量削減効果があることを定量的に示せた点に社会的な意義がある。
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