研究課題/領域番号 |
20K04442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
木村 高志 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60225042)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | プラズマ / パルススパッタ / マルチレイヤー / ハードコーティング / 遷移金属窒化膜 / スパッタリング / 高出力パルススパッタ / 多層フィルム / パルスプラズマ / 多層コーティング / 硬質薄膜 / マルチレイヤ / ハ-ドコ-ティング / 薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な産業分野で需要が拡大しているハードコーティング材料の機能性を向上させるために、異種材料層を積み重ねた積層型コーティング材料を作製する。高密度パルススパッタプラズマ中に高い密度で形成されたイオンによる材料プロセスにて、最適な微細構造をもつ膜を形成し、各層厚が数nmから数百nmの範囲で繰り返し積み上げていく。各層を形成する材料の特徴を活かし、優れた機械特性(高硬度、耐酸化力、耐摩耗性、所望の摩擦係数)や電気特性を有するコ-ティング材料の作製を目指す。
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研究成果の概要 |
ナノメートルスケールで異種の遷移金属窒化層を交互に堆積させる多層薄膜材料をプラズマをベースにしたイオン材料プロセスにより作製した。作製した窒化クロム/窒化バナジウム多層膜は各単層膜より高い硬度(23.5 GPa)を有しており、また、窒化バナジウム層の挿入が圧縮応力の抑制ならびに摩擦係数の低減化を実現する上で重要な役割を果たすことを明らかにした。作製した窒化クロム/窒化チタン多層膜もまた高い硬度(24.5GPa)を有し、また、窒化チタン層の挿入により多層膜の摩擦係数は0.7から0.2-0.3まで低減可能であることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高硬度かつ高温での耐酸化力や耐摩耗性に優れたハードコーティング材料の需要が摺動部材を含む機械部品や切削工具など様々な分野で拡大している。本研究で扱ったハードコーティング材料の一つである遷移金属窒化物を成分として含む材料は硬質な保護材料や装飾用材料として広く使用されており,さらなる機能改善が求められている。本研究では、プラズマをベースにしたイオン材料プロセスにより異種の遷移金属窒化層を積み重ねる積層型コーティング材料を作製し、材料の特性改善や機能性付加を実現することで、その優位性を示している。
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