研究課題/領域番号 |
20K04457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 津山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
桶 真一郎 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (20362329)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 太陽光発電 / バイパスダイオード / 故障検出 / 機械学習 / 部分影 / 火災予防 / 太陽光発電システム / 太陽電池モジュール / 電流-電圧特性 / クラスタリング / 故障・劣化 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽光発電システム(PVS)の火災につながる故障が注目されている。とくに,バイパスダイオード(BPD)の故障に起因する火災が多く見つかっている。本研究では,部分影を生じさせたPVSの発電特性がBPDの状態によって異なることを利用し,人工知能を用いて故障を発見する手法を開発する。部分影は日時計の原理を利用してつくるため,電源は必要ない。まず,模擬PVSを用いて火災危険のある場合の発電データを収集する。次に,分類機能を持つ人工知能プログラムにそれらのデータを学習させ,クラスタリングによる危険故障の判定を可能とする。最後に,実際のPVSにおいて実証試験を実施して日時計式故障発見法の有効性を評価する。
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研究成果の概要 |
太陽光発電システムが急速に普及するとともに,致命的な故障の事例が注目されるようになってきた。そのなかでもバイパスダイオード(BPD)の短絡故障は火災の原因となることがあり,その早期発見法が求められている。日時計式故障発見法は,基本的な計測データのみを用いて短絡故障BPDの位置を特定する方法である。本研究を通して,太陽の動きとともに移動する部分影が生じるように遮光ポールを設け,継続して計測した日射強度,最大電力点電力,最大電力点電流のデータを用いて機械学習による異常値検出をすることで,多数の太陽電池のなかから短絡故障BPDを搭載した太陽電池の位置を特定することが可能であることを確かめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽電池に搭載されているバイパスダイオード(BPD)の短絡故障は火災の原因となることがある。2016年には茨城県内で短絡BPDに流れた逆方向電流による火災が発生した。これは氷山の一角であり,火災の危険性をはらんだ設備は全国各地にあると考えられる。我が国の将来の主力電源と位置付けられている太陽光発電のさらなる普及促進のためには,火災につながる致命的な故障を容易かつ確実に発見する手法が求められていた。日時計式故障発見法は,多くのメガソーラーなどで日常的に計測しているデータのみを用いて簡便に故障BPDを発見・特定できる手法であり,太陽光発電設備の安全性の向上に貢献する技術である。
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