研究課題/領域番号 |
20K04478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
越田 俊介 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70431533)
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研究分担者 |
八巻 俊輔 東北工業大学, 工学部, 准教授 (10534076)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 信号処理 / 可変ディジタルフィルタ / 有限ビット長 / 演算精度 / フィルタ構造 |
研究開始時の研究の概要 |
ディジタルフィルタは通信・音声音響・画像・医療工学など数多くの信号処理アプリケーションにおいて用いられるが、近年の高度な信号処理技術では、遮断周波数や遷移帯域幅などの特性をリアルタイムで変化させる技術が要求される。この技術が可変ディジタルフィルタである。可変フィルタをハードウェア上に実装した場合、メモリのビット長が有限であることに生ずる特性劣化が必ず生じる。本研究では、その有限ビット長に起因する特性劣化を低減できる高精度な可変フィルタを実現するための基盤技術を開拓する。
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研究成果の概要 |
信号処理アプリケーションの高度化に伴い、遮断周波数や遷移帯域幅など様々な特性を自由にリアルタイム調節できる可変ディジタルフィルタの需要が高まっている。一方、ディジタルフィルタをハードウェア上に実装した場合、ビット長が有限であることに起因する特性劣化が必ず生じる。本研究では、この特性劣化を低減できる高精度な可変ディジタルフィルタの実現理論を確立した。また、この理論を用いると、既存の手法に対し約20ビット削減しても高い精度を保つことを実験的に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
可変ディジタルフィルタは半世紀にわたって研究され、現在では様々な特性の要素をリアルタイム調節可能である。しかし既存の技術では、有限ビット長のハードウェア上に可変フィルタを実装したときの特性劣化の問題が考慮されていないため、実装時の性能低下の問題が避けられなかった。本研究成果により、この問題を理論と実用の両方の面で解決する基盤技術が開拓された。さらに、可変フィルタに対して構造最適化を初めて導入するという新概念の理論が確立されたとともに、世界最高の精度を達成するきわめて実用的な可変フィルタが利用可能となった。これらの成果は、種々の信号処理アプリケーションの性能向上をもたらすと期待できる。
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