研究課題/領域番号 |
20K04497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
室賀 翔 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (60633378)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 磁気結合係数 / 磁界結合 / 近傍磁界計測 / 等価磁界源モデル / 機械学習 / EMC / 電磁環境工学 / クロストーク / 等価電磁界モデル / 波源推定 / 等価回路モデル / マイクロストリップ線路 / 誘導結合 / 等価回路 |
研究開始時の研究の概要 |
プリント回路基板(PCB)の薄型・高密度化,高速・多周波数動作化に伴い,高周波素子や配線同士が電磁気的に結合しやすくなり,意図しない経路が各所で形成されている。その結果,誤動作や感度抑圧が発生している。本研究では,実装状態の素子や配線間の意図しない磁気結合を測定により把握するため,実装状態の高周波回路素子,配線のインピーダンスと近傍磁界を同時測定し,等価ループ電流モデルを構築し,それを用いて素子間の相互インダクタンスを推定する革新的なシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
近傍磁界情報を利用して,プリント基板上の配線および素子間の磁気結合係数を簡易に推定する方法について検討した。初めに,配線および素子の等価磁界源モデルとして,均一な電流分布をもつ単純なループ電流モデルを提案した。次に,近傍磁界情報の機械学習を利用して,配線や素子を等価ループ電流モデル化する手法を提案した。さらに,複数の配線をそれぞれ等価ループ電流モデル化し,モデル間の磁界結合を算出することにより,配線間の磁気結合係数を推定する手法を提案した。推定した磁気結合係数は,電磁界シミュレーションの結果と10%以内で一致し,提案手法による誘導結合推定手法の有用性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本提案手法を利用すれば,高周波回路基板内の予期しない電磁結合を定量的に把握することが可能になる。さらに,配線や素子から漏洩する近傍磁界に関する情報を,等価磁界源モデル情報として保存し,情報を集めてデータベース化することが可能となる。今後の機器の小型化・高速化に伴い,配線・素子間の電磁結合を考慮した設計の必要性は大きくなると予想されている。本研究の成果は,次世代小型,高周波機器の試作のため活用することが可能であり,産業界に広く貢献できると思われる。
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