研究課題/領域番号 |
20K04502
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
|
研究機関 | 信州大学 (2021-2022) 九州大学 (2020) |
研究代表者 |
田原 祐助 信州大学, 学術研究院繊維学系, 助教 (80585927)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 味覚センサ / 脂質高分子膜 / 味の経時変化 / 吸着 / マイクロ流路 / 味覚 / 膜電位 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,官能試験でしか評価できない味強度の時間変化を計測するために,味物質の受容部として脂質高分子膜を用いたマイクロ流路型新規味覚センサの開発を目指す.味の時間変化を検出するために,味物質との静電相互作用や疎水性相互作用を引き起こす複数の脂質高分子膜と,味溶液を送液することで膜との吸脱着時間プロファイルを膜電位変化から計測可能なマイクロ流体デバイスを開発する.さらに,脂質高分子膜のマルチチャネル化による味情報の多次元化と統計解析手法を組み合わせることで,高甘味度甘味料やうま味物質の味の立ち上がりや味の余韻といったヒトの官能と一致する新規味覚センサの開発を行う.
|
研究成果の概要 |
本研究は脂質高分子膜と味物質の吸脱着時間プロファイルを用いることで,「味の立ち上がり」,「味の余韻」を検出可能とする新規味覚センサの開発を目指し,マイクロ流体デバイスを用いた味覚センサを開発した.PDMS流路と脂質高分子膜を配置したポリカーボネートフィルムを化学接着することでマイクロ流体デバイスを作製し,マイクロポンプで送液する測定システムを開発した.性能を評価した結果,味サンプル溶液に対して脂質高分子膜との経時的な相互作用を反映した膜電位の計測に成功した.従って,本センサを用い,味の経時的変化として新たな味の情報を抽出することで,ヒトの感じる味をより厳密に表現できる可能性が示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は,ヒトが感じる味の経時変化を客観的に数値化するためのセンサの実現を示すものであり,味を計測するためのセンサとしての学術的な価値は高い.また,食品や医薬品,農産物といった分野において,産業への応用が期待される.
|