研究課題/領域番号 |
20K04503
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
泉 政明 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50336939)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 燃料電池 / 電流分布 / 磁気センサ / 逆問題解析 / スパースモデリング / 欠陥 / 磁界 / 逆問題 |
研究開始時の研究の概要 |
燃料電池内部の電流分布はその性能や寿命に大きく影響すると共に、品質管理の上でも重要な情報である。しかしながら、燃料電池の構造を変えずに、また、発電性能に影響を与えず、内部の電流分布を計測できる手法が確立されていない。本研究では、以下の項目を実施するすることにより、発電中の燃料電池周囲の磁界を測定し、燃料電池内部の電流分布の非侵襲的かつ高精度な計測を可能にする。 (1)磁界データを取得する上での、磁気センサの位置、数、感度などの最適化、 (2)測定された磁界信号に含まれるノイズおよび外乱の除去法の確立、 (3)磁界分布から電流分布を推定する逆問題解析法の高度化
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研究成果の概要 |
発電中の固体高分子形燃料電池(PEFC)周囲の磁界を磁気センサで測定し,その磁界からSparse Modelingに基づいた逆問題解析によって,電極面内の電流分布を推定した.先ずPEFC内の電流の流れを模倣した模擬PEFCを用いて,逆問題解析に用いる変数の決定手順を定めた.この手順に従って,面積25cm2の電極の一部(1cm×1cm)を欠損させた欠陥PEFCを用いた実験において,全ての欠陥位置の推定電流値は0.00A,正常位置の推定電流は0.08 A以上の値を示した.特に,従来の逆問題解析手法では推定が困難であった電極中央部の欠損位置でも,その推定電流は0.00Aの結果が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体高分子形燃料電池(PEFC)は高い発電効率, CO2や大気汚染物質等の排出量削減など多くの利点を有し,このPEFCを搭載した装置の普及が国内外で進んでいる.更なる普及拡大には,PEFCの性能・寿命の向上と共に,その品質保証・生産時の歩留り向上も必要である.これら課題解決にはPEFC内部の電流分布の情報は重要であるが,実用的な技術がない.本研究では,発電中のPEFC周囲の磁界を測定し,その磁界からPEFC内部の電流分布を推定した.測定した磁界には少なからず誤差が含まれており,通常の手法では精度の高い電流分布を得ることは出来ないため,本研究ではスパースモデリングに基づく逆問題解析法を適用した.
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