研究課題/領域番号 |
20K04514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
平山 浩一 北見工業大学, 工学部, 教授 (30218820)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 自由空間法 / 電磁ホーンアンテナ / 誘電体レンズ / ガウス形ビーム / 材料定数測定 / ミリ波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではミリ波レーダの動作周波数帯での材料定数測定法の確立を目指す。電気的な材料定数測定法である自由空間法は、シート状の試料に垂直に電波を入射させ、その反射と透過の測定から試料の誘電率と透磁率を決定する。ミリ波帯のような非常に高い周波数帯では他の測定法に比べて自由空間法は測定が容易であり、自由空間法の推定精度に関わる主な要因を解明し、推定精度の向上を図ることを目的とする。本研究は学術的な基礎的研究ではあるものの、情報通信や自動車といった基幹産業でミリ波の利用が進められている状況では、それらの発展に貢献する基礎的技術を提供する。
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研究成果の概要 |
自由空間法は、平板状試料に垂直に電波を入射させ、その反射係数や透過係数の測定から試料の誘電率や透磁率を決定する。誘電体レンズ付き円錐型ホーンアンテナの焦点に試料を置いてSパラメータを測定する自由空間法について、測定された試料での透過係数がガウス形ビームに対する試料での透過係数に等しいとすることで、推定精度が改善することを示した。また、受信アンテナを移動させずにSパラメータを測定し、試料の誘電率を推定する方法を提案した。さらに、自由空間法の装置を従来型の2分の1のサイズに縮小しても、試料の誘電率の推定精度は同程度であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミリ波レーダは自動車の安全運転や自動運転技術でのキーデバイスであり、いかにしてミリ波レーダにおける測定精度を向上させるかが問われている。ミリ波レーダを設計する上では、ごく近傍に存在する様々な材料(バンパー、エンブレム、塗料等)の電気的特性を把握しておくことが必須であり、その測定を、例えば材料開発の技術者にも利用しやすい方法で確立することは、ミリ波レーダの開発を促進して安価に広く提供されることにつながり、自動車の安全性向上に資するものである。本研究では、ミリ波帯での測定に適した自由空間法について材料定数測定の推定精度を向上させることに成功している。
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