研究課題/領域番号 |
20K04519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
二川 雅登 静岡大学, 工学部, 准教授 (90607871)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | pH / 長期計測 / 土壌直接計測 / ドリフト抑制 / 半導体製造プロセス / ストライプゲート電極 / pH / ストライプ形状 / pHセンサ / ISFET / 電圧制御 / 農業培地 / 土壌計測 |
研究開始時の研究の概要 |
土壌pHを継続的に計測するためには、液の補充といったメンテナンスを必要としないセンサが望ましく、イオン感応性電界効果型トランジスタ(ISFET)が有望である。しかしながら、時間と主に特性が変動するドリフト現象があるため、これまで長期間の連続計測は行うことができなかった。本研究では水素イオン吸着機構に影響を与えず効率よく妨害イオン抑制用電界を印可できる新たな構造のストライプゲート電極付半導体型pHセンサを製作し、原位置計測のための計測システムを開発することを目指していく。
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研究成果の概要 |
水素イオン吸着機構に影響を与えず効率よく妨害イオン抑制用電圧を印可できる、ストライプゲート電極を付加した新たな半導体型pHセンサの製作を実施した。初年度は、Poly-Si材料で新構造のストライプゲート電極を形成し、pHセンサを完成させた。2年目は、製作したセンサの最適動作条件を求め、マイコンを用いた計測の自動化を実施した。最終年度は、製作した回路を使った連続計測を行い、酸性、中性およびアルカリ性のいずれの溶液においても同様なドリフト抑制効果を得られることを確認した。従来のセンサと比較してドリフト量を0.013倍に抑制でき、連続計測時間を104.5倍に延長することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
pHセンサ感応膜のドリフト現象は1970年代より問題点として挙げられており、主に膜質の改善や算術的補正方式がおこなわれてきたが、完全なドリフトの排除には至っていなかった。本研究は、ドリフト現象を電気的に抑制することは世界初の技術であり、Ta2O5やAl2O3などの半導体製造プロセスとしては特殊な材料を使わなくても実施可能な高い独創性と他に類を見ない有意性を要する。本技術は、pHセンサはもとより、有機感応膜を使用する硝酸イオンやカリウムイオンなどにも応用できる技術であり、提案デバイスの活用幅はとても広いといえる。
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