研究課題/領域番号 |
20K04520
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
|
研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
大寺 康夫 富山県立大学, 工学部, 教授 (20292295)
|
研究分担者 |
高屋 智久 富山県立大学, 工学部, 准教授 (70466796)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | マルチスペクトルイメージング / ハイパースペクトルイメージング / フォトニック結晶 / 光スペクトル推定 / マルチスペクトル・フィルタアレイ / 非破壊検査 / 機械学習 / 光学多層膜 / 色推定 / マルチスペクトル・イメージング / マルチスペクトルカメラ / 逆問題 / IoT / 波長選択フィルタ |
研究開始時の研究の概要 |
数nmの波長間隔で数百の波長像を撮影するハイパースペクトルイメージングにおいては、ヒトの眼では見えない波長域をカバーするワイドバンド性が重要である一方、IoTへの応用を考えると対象物の移動・変形や外光の変化にも対応できる波長間同時性も欠かせない。これらを可能にする構成として、マルチパターン型光学フィルタアレイとCMOSイメージセンサを組み合わせたスナップショット型のセンサ構成が有望である。本研究はランダム型の透過スペクトルを持つフィルタアレイを用いることで、波長数に制限のないスペクトル画像の可視化をおこなうという、斬新なアプローチでこの技術に理論・実験の両面から新たな地平を拓くものである。
|
研究成果の概要 |
本課題ではスナップショット型のハイパースペクトルまたはマルチスペクトルイメージングシステムを構成する上で必要なマルチスペクトル・フィルタアレイ(MFA)の最適設計技術、作製技術、そしてシステムで撮影された画像からスペクトルを復元するための信号処理法を研究した。特にセンサ画素値から到来スペクトルを推定するために、カーネル回帰やランダムフォレスト回帰といった種々の機械学習アルゴリズムを適用しその有効性を確認するのと併せて、血流や果物、ディスプレイの発色と行ったいくつかの対象を取り上げ、その適用可能性を実験的に検討した。期間後半ではヒューリスティック的手法によるMFAの最適設計も行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイパー/マルチスペクトルカメラは一部実用化されているものの、コア部品であるMFAについては世界各国の研究機関で最適構成を求めて研究が進められている。このような中、本課題では波長分離性、低光学損失性及び生産性に優れた誘電体多層膜型のMFAを取り上げており、本課題で明らかとなったその設計指針、実応用場面での性能などは優れたマルチスペクトルカメラの創出に向けた学術的基盤となるものである。また特に食の安全の観点から、消費者が市販農産物の品質を直接的に可視化できるシステムも求められている。スマートフォン搭載型のマルチスペクトル型カメラの出現も近いと言われる中、本課題の方式はその有力な方式となり得る。
|