研究課題/領域番号 |
20K04533
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奥田 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90456690)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | モデル予測制御 / 自動運転 / ハイブリッドダイナミカルシステム / モーションコントロール / 制御システム / システム制御理論 / 制御理論 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車やパーソナルモビリティ等,移動体の自動走行を実現するためには,多様なタスクをシームレスに切り替えながら走行する必要がある.モデル予測制御は考慮すべき対象(自車や周囲の車両,歩行者等)やそのモデル,安全性確保や目的達成のための拘束条件を考慮しつつ車両への入力を最適化できる有用な方法であるが,タスク切り替えが生じる状況ではこれらのモデルの規模や考慮すべき変数の数,拘束条件が時間変化するため,従来のモデル予測制御手法は利用できない.本研究ではこのようにモデルや拘束条件が時変となるモデル予測制御を統一的な枠組みで,かつ実時間に解くことができるアルゴリズムを開発し,その有用性を検証する.
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研究成果の概要 |
一般道における自動運転車の多様なタスクを実現する行動計画の実用化を目指し,モデル予測制御の枠組みを用いて,多種多彩なタスクを実時間に自動生成しながら,並列・直列にマルチタスク実行をするシステムを提案,検証した.単純かつ小規模なタスクを表現する最適化問題の部分問題であるMPCプリミティブを複数定義し,複合的なタスクをこれらの組み合わせとして表現,複合タスク用のMPCを実時間に合成する.さらに,複合タスク用MPC間をスムーズにつなぐ中間MPCをも自動生成することで滑らかかつ可解性を保ちながら複数の複合タスクを切り替えることが可能となった.また非線形MPCの高速解法を適用し,実時間実行性も確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
提案した手法は,自動運転の分野のみならず,複数の達成目標や制約条件が実時間に並列または直列に変化するような複雑なマルチタスクシステム一般を対象としており,ロボットやプラント制御など広い分野での応用が期待される.このような問題に対し,マルチタスク内で考慮すべき共通の要素を抽出,MPCプリミティブと定義することで,これらの組み合わせによる膨大な種類の自動制御を自動で設計・実行できるため,大幅にシステムの設計時間を短縮することができる.MPCの産業応用は幅広く,制約を考慮できる等,システムの安全・安心の向上にも寄与できるため,多様な分野で実用化が進めば大きな経済効果が期待できると考える.
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