研究課題/領域番号 |
20K04535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 秀幸 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90303883)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 閉ループ同定 / 部分空間同定法 / 不安定系の同定 / 最小実現 / 確率実現 / LPVシステムの同定 / カーネル法 / LPV システムの同定 / 不安定系 / 統計的手法 / 確率部分空間同定法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では閉ループ同定における精度を向上させるため,1990年代からある閉ループ同定法を再訪してその問題を明らかにし,新たな閉ループ部分空間同定法を開発する。確率実現に関する知識を用い発展させながら,閉ループ下にある不安定系に対して数値的に安定な同定法を導出する。さらに,得られた知識に基づいて統計的な手法によるパラメータ依存システムの同定を拡張し,機械学習的な考えを用いた動的システムのモデリングに関する展開を行う。
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研究成果の概要 |
不安定系や本質的にフィードバックが必要なシステムに対し,閉ループ同定は重要である。本研究では,不安定な線形時不変系に対し,モデル低次元化を行うことなく,同定対象の最小実現を求める二つの閉ループ部分空間同定法を開発した。一つは安定プロパーな実有理伝達関数の集合上の左右既約分解とブロック下三角テプリッツ行列に基づく方法であり,もう一つは同定対象と補償器のイノベーションの直交分解に基づく方法である。また,部分空間同定法による知見を活かし,線形パラメータ変化システムの同定のための閉ループ同定を研究した。カーネル最小二乗法とカーネル正準相関分析を用いて,一段先の予測誤差に基づく状態推定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制御系の設計解析には正確なモデルが必要である。従来,不安定な線形時不変系の閉ループ同定では,ARMAX モデルのように同定対象と雑音モデルの分母が共通のモデルで同定を行っていた。このため雑音を含んだモデルで同定する必要があった。本研究では,Box-Jenkins モデルのように異なる分母を持つモデルを考え,低次元化せず同定対象の最小実現を求める部分空間同定法を開発した。 線形パラメータ変化システムは,線形系の直観を保ちながら非線形な制御問題への枠組みを与える有力な方法である。非線形問題を凸問題へと帰着する強力な方法であるカーネル法を用い,線形パラメータ変化システムの同定に関する研究を行った。
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