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機械学習による高精度故障検出システムを用いるアクティブ型耐故障制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K04537
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分21040:制御およびシステム工学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

國松 禎明  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (30379309)

研究分担者 水本 郁朗  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (30239256)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード耐故障制御 / 故障検出 / 深層学習 / 機械学習
研究開始時の研究の概要

近年の複雑化するシステムにおいて,故障検出,耐故障制御とも,その重要性は認識されており,多くの研究が行われている.そこで本研究では,故障の種類と制御対象の種類を分類して,その分類に適した機械学習による高速・高精度な故障および異常の検出手法を提案し,体系化することを試みる.加えて,故障検知につきまとう誤検出が起こったとしてもフィードバック補償器切り替え後の制御系が安定となるような仕組みを導出し,幅広い故障に対応した耐故障制御の実現を目指す.

研究実績の概要

令和5年度における研究実績の概要は以下のとおりである.
1) これまでは耐故障制御のために開ループ系における制御対象のパラメータ推定手法による故障検出手法を提案してきた.しかし,操業時における故障検出を想定すると,閉ループ系における制御対象のパラメータ推定手法が必要である.そこで,制御器を実装した閉ループ系において,深層学習を用いる低次システムに対する制御対象のパラメータ推定手法を提案した.今回は制御対象への入力データを利用する方法も提案しており,ある程度ノイズに強い推定手法となった.
2) これまで消耗部品の故障なども想定し,深層学習による故障箇所推定を行ってきたが,開ループ系に対してのみ故障箇所推定を行っていた.令和5年度では閉ループ系に対しても深層学習を利用して瞬時に故障箇所推定を低次システムに対しては行えるようになった.これは上記1)の閉ループ系にに対するパラメータ推定手法を用いることによって,今までは難しかった物理的な異常に対するパラメータ変動もある程度推定することができるようになったためであり,実際の操業時における故障箇所推定の可能性が広がった.
3) 耐故障制御を実現するために,フィードフォワード制御器を切り替えることで性能劣化を防ぐ枠組みを構築してきた.非線形システムに対する制御器の設計にRBFニューラルネットワークによる手法を採用して,適応的にフィードフォワード入力を調整する手法の開発を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

以下の進捗状況から,研究はやや遅れていると考えている.
これまでに研究予定であった故障の誤検出に対するロバスト性について,誤検出の枠組み設定が難航しているため,誤検出のロバスト性を検証するまでには至っていない.誤検出に対するロバスト性も重要な研究テーマであると考えており,研究を遂行する予定である.
上記以外に関しては以下の点から順調に進展していると考えている.
操業時は閉ループ系となっていることが多いため,閉ループ系に対するパラメータ推定手法ならびに故障箇所推定を行える可能性が示せたため,実用化に一歩前身したと考えられる.

今後の研究の推進方策

令和6年度では,以下の研究を中心に推進していく予定である.
1)現在までの進捗状況でも述べたように,ロバスト性を議論するための誤検出の枠組み設定が難航しており,適切に設定する.また,故障の誤検出があったとしても,制御系が不安定とならないような仕組みを検討する.
2) 閉ループ系に対する深層学習による故障箇所推定を行ってきたが,高次システムに対する検討が十分ではなかったため,高次システムに対して故障箇所推定が実現するように改良を進める.
3)保有する車両連結システムを活用して,故障検出と切り替え制御の実用化に向けた実験を行い,提案手法の実用面からみた改良を行う.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Adaptive anti‐windup output feedback control for nonlinear systems and its stability analysis2024

    • 著者名/発表者名
      Yu Yongjie, Akaike Kota, Kunimatsu Sadaaki, Mizumoto Ikuro
    • 雑誌名

      Asian Journal of Control

      巻: - 号: 4 ページ: 1663-1682

    • DOI

      10.1002/asjc.3311

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Trial on Detection of Failure Location Using Parameter Estimation via Deep Learning2023

    • 著者名/発表者名
      Hayata Saito, Minato Watanabe, Sadaaki Kunimatsu
    • 雑誌名

      Proceedings of the SICE Annual Conference 2023

      巻: - ページ: 970-972

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ASPR based Adaptive Anti-Windup Control for Adaptive Output Feedback Control with PFC and Adaptive Feedforward Input2022

    • 著者名/発表者名
      Yongjie Yu, Sadaaki Kunimatsu, Ikuro Mizumoto
    • 雑誌名

      Proceedings of the 13th Asian Control Conference

      巻: - ページ: 1276-1281

    • DOI

      10.23919/ascc56756.2022.9828118

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Adaptive output feedback control with cerebellar model articulation controller-based adaptive PFC and feedforward input2022

    • 著者名/発表者名
      Nozomu Otakara, Kota Akaike, Sadaaki Kunimatsu, Ikuro Mizumoto
    • 雑誌名

      SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration

      巻: Vol. 15, No. 1 号: 1 ページ: 48-61

    • DOI

      10.1080/18824889.2022.2035925

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Design Method of 2DOF Fault Tolerant Servo Controller against Simultaneous Sensor and Actuator Failure2020

    • 著者名/発表者名
      Makiyama Kosuke, Kunimatsu Sadaaki, Motoyama Kazuki
    • 雑誌名

      Proceedings of the SICE Annual Conference 2020

      巻: - ページ: 1916-1920

    • DOI

      10.23919/sice48898.2020.9240242

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 機械学習を用いた低次元制御対象に対する異常箇所推定に関する試み2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺港,國松禎明,水本郁朗
    • 学会等名
      第42回計測自動制御学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 機械学習によるパラメータ推定と故障箇所推定への 応用に関する試み2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤 華弥汰,國松 禎明
    • 学会等名
      第41回計測自動制御学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 受動定理に基づく耐故障制御系のロバスト性について2021

    • 著者名/発表者名
      齋藤 華弥汰,國松 禎明
    • 学会等名
      第40回計測自動制御学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] センサ・アクチュエータの同時故障に対する故障検出と耐故障サーボに関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      牧山幸右,國松禎明
    • 学会等名
      第39回計測自動制御学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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