研究課題/領域番号 |
20K04543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
楊 子江 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (30243984)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イベントトリガ制御 / マルチエージェントシステム / 非線形システム / 出力フィードバック / イベント駆動型制御 |
研究開始時の研究の概要 |
複数のエージェントの一部だけが指令値情報を受信し,全体が近傍通信を介して,指令値に追従するという同期追従制御の手法を実システムに適用しようとすると,ネットワーク通信や計算装置と制御装置のコストによる制限が問題となる。本研究では,必要な時だけ離散的に作動するイベントトリガ(event triggered)型制御の観点から,マルチエージェント制御系における信号推定器や制御器の性能を保証しつつ,通信機構や計算機構と制御機構のコストを低減する制御系の構築手法を体系的に確立し,その性能と実用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
複数のエージェントの一部だけが指令値情報を受信し,全体が近傍通信を介して,指令値に追従するという同期追従制御の手法を実システムに適用しようとすると,ネットワーク通信や計算装置と制御装置のコスト低減が望まれる。本研究では,必要な時だけ離散的に作動するイベントトリガ型制御の観点から,直接受信できない指令値をイベントトリガ通信を介して推定するというイベントトリガ推定機構,及び過度な制御入力更新を回避するイベントトリガ制御機構を備え持つ実用的分散型同期追従制御系を構築した。その性能を理論的に明らかにした。さらに,単体の実非線形システムに対するイベントトリガ制御系を構築し,実験によって有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「超スマート社会」を目指す未来社会において,新しい価値やサービスが創出される大規模な社会インフラシステムの整備は不可欠である。とりわけ,非線形モデルで表現される実システムの(ロボットの協調制御,分散型発電装置の電圧・周波数同期追従など)協調制御手法の確立は,実用上重要である。ネットワーク通信を介して,大域的な目的を達成するというマルチエージェントシステム制御系がこれから期待される重要な技術である。通信コストや各エージェントに搭載される計算装置と制御装置の消費電力を極力抑えることが実用化のための喫緊の課題であり,解決されれば,「超スマート社会」の実現への波及効果は極めて大きい。
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