研究課題/領域番号 |
20K04554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
忻 欣 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (70293040)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 劣駆動系 / タワークレーン / 振り止め制御 / 非線形制御 / エネルギー制御法 / 安定性解析 / クレーン / 劣駆動システム / 振れ止め制御 / 安定化制御 / ロバスト制御 |
研究開始時の研究の概要 |
タワークレーンの制御には、安全性を維持し、高速・正確な吊り荷の位置決めを実現しつつ、過渡時の吊り荷の振動と残留振動を抑制することが重要であるが、その滑車の並進運動とアームの回転運動のみで、非駆動である吊り荷の位置決めと揺れの制御に多くの挑戦的課題がある。本研究では、タワークレーンを対象とし、その非線形動特性や構造を活かして、その状態制約を考慮した最適軌道計画をするとともに、最適軌道への不確かなパラメータと外乱を考慮したロバストな適応追従制御、吊りロープの柔軟性を考慮した非線形制御に関する設計・解析法を構築し、その妥当性・有効性を実機実験により検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、研究代表者の多自由度劣駆動ロボットに対する非線形制御系の設計・解析に関する経験を基に、タワークレーンの非線形動特性および構造を活用し、駆動・非駆動変数を組み合わせた複合信号を使用した軌道追従制御則を設計した。この制御則を用いてクレーンの動作を解析し、軌道追従制御の目的が達成できることを確認した。さらに、実機実験を通じて、提案した制御則がペイロードの揺れを効果的に抑制し、ジブの正確な位置決めが可能であることを示した。また、他の劣駆動システムにおける振り止め制御や可制御性に関する研究も行い、閉ループシステムの代表極の実部を最小化する振り止め制御の設計・解析方法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、自由度と制御入力数の差が2である高劣駆動度のタワークレーンを対象とし、非線形制御理論の構築と実機検証を行った。また、他の劣駆動システムにおける振り止め制御や可制御性に関する研究も行い、閉ループシステムの代表極の実部を最小化する振り止め制御の設計・解析方法を確立した。この成果は他の高劣駆動度のシステムや非線形性が強い様々な対象の高性能制御にも波及効果があると確信される。
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