研究課題/領域番号 |
20K04559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
清水 隆志 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (80500397)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 材料計測 / 誘電体 / 複素誘電率 / 空洞共振器 / ミリ波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大きく分けて2つの段階をにより推進する。 第1段階では、径方向分割のTM0m0モード空洞共振器の有効性を実証する。事前検討結果である50GHz帯共振器の高精度設計手法、熱拡散接合を用いた共振器状態の安定化手法を活用し、測定試料交換が容易な100GHz帯空洞共振器を実現する。 第2段階では、測定精度の高精度化および100 GHz帯複素誘電率計測システムの構築を行う。厳密な電磁界解析結果を利用した複素誘電率計算法により高精度化を実現する。さらに、100GHz帯誘電体丸棒材料計測システムを構築し、すでに開発されている誘電体平板の計測手法により同一材料を計測することで、研究の有効性を示す
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研究成果の概要 |
本研究は、次世代通信技術で検討されている75-110 GHz帯における高度な電子デバイス開発の根幹を成す要素技術の一つである100 GHz帯誘電体材料評価技術を実現することが目的である。 新たに開発した100 GHz帯TM0m0モード空洞共振器を用いて、熱可塑性樹脂丸棒の複素誘電率評価を行い、その誘電特性を明らかにするとともに、拡充し続けてきた複素誘電率データベースと本結果を比較することで、本評価技術の有効性を実証した。なお、測定精度は、比誘電率に関して±3%程度、誘電正接に対して±5%程度である。 本技術の開発により、次世代通信技術に適用可能な各種誘電体材料の開発の加速が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会インフラとしてのマイクロ波帯利用が急速に拡大しており、最近ではミリ波帯が注目されている。通信分野では数GHzや24~86 GHz帯、センシング分野では79 GHz帯の利用が進んでいる。こうした産業応用に対して、学術的には30~75 GHzにおける電子デバイス用材料評価技術や設計・開発技術が出揃ってきた。 本研究成果は、今後ますますの利用が期待される75~110 GHz帯における高精度なミリ波回路設計に対応した材料評価技術を提供する。この技術は特に、日本が優位性を持つ材料開発に有用であり、産業化の基盤となることから、その社会的意義は非常に大きいといえる。
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