研究課題/領域番号 |
20K04565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
松浦 秀治 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (60278588)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | p型4H-SiC / IGBT / 高濃度Al添加4H-SiC / NNH伝導 / VRH伝導 / Hall係数 / Hall係数の符号反転 / XRD分析 / Al添加4H-SiC / SiC / 電気伝導機構 / 4H-SiC / Alドープ / ホール係数 / 電気伝導 / 抵抗率 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、脱炭素化を目指して、超低損失パワー半導体デバイス実現のために、次世代半導体であるSiCを用いたnチャネル絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ (IGBT) の基礎研究を行うことである。特に、IGBTのコレクタとなるp型4H-SiC基板の低抵抗率化を目指し、アクセプタであるAl濃度と電気特性(特に抵抗率とHall係数)との関係を明らかにし、超高濃度Al添加4H-SiCの伝導機構の解明を行う研究である。
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研究成果の概要 |
SiC nチャネルIGBTのp型4H-SiC基板(コレクタ層)の低抵抗率化のために、Alを高濃度添加した場合の電気伝導機構を調べた。Al添加4H-SiCはp型半導体であるが、低温領域でのNNH伝導やVRH伝導のようなホッピング伝導ではホール係数が負(つまり、n型の性質を表すよう)になることを実験的に明らかにした。そして、ホッピング伝導でのホール係数の符号に関する一般的な物理モデルを構築した。さらに、NNH伝導領域での抵抗率の温度依存性とホール係数の温度依存性を表す活性化エネルギーがほぼ等しくなる物理モデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アモルファス半導体においては、伝導型(p型またはn型)とは反対のホール係数の符号(負または正)が現れることが知られていて、理論的検討が行われている。 一方、結晶半導体では高濃度p型半導体でのホッピング伝導領域では、ホール係数が負になるとの報告はほとんど無く、さらに理論的検討は行われていない。したがって、今回提案した物理モデルには学術的意義がある。さらに、ホッピング伝導領域での抵抗率の活性化エネルギーとホール効果の活性化エネルギーがほぼ等しくなることは、我々の報告だけである。したがって、その物理モデルを提案できたことは学術的意義がある。
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