研究課題/領域番号 |
20K04595
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
川江 健 金沢大学, 電子情報通信学系, 准教授 (30401897)
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研究分担者 |
岡崎 宏之 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 主任研究員 (90637886)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 強誘電体 / 電界効果トランジスタ / パワーデバイス / ガンマ線照射 / 強誘電体ゲート電界効果トランジスタ / 放射線 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ダイヤモンドとBFOを融合したFeFETパワーデバイスを開発し、過酷環境での動作を実証する。研究遂行により、放射線照射および高温環境に対するFeFETの耐性限界の要因と解決策を明らかにし、静止軌道および廃炉現場を想定した環境耐性(ガンマ線トータルドーズ:1000Gy/10年、動作温度:300℃)の獲得に向けて以下の研究項目に取り組む。 【①】FeFETパワーデバイスの作製技術の確立(令和2年度) 【②】過酷環境下におけるデバイス動作の検証(令和2~3年度) 【③】動作限界の要因同定と解決策の検討(令和3~4年度)
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研究成果の概要 |
本研究では、ワイドギャップ半導体ダイヤモンドと強誘電体Pb(Zr,Ti)O3(PZT)ゲートから成る電界効果トランジスタ(FeFET)を形成し、その過酷環境動作に関する検証を実施した。 予備検証としてワイドギャップ半導体ZnOをチャネルとしたFeFETに対するγ線照射を実施し、デバイス特性の主な劣化要因を調査した。次に、ダイヤモンドチャネルおよびPZTゲートに対する高強度γ線照射を実施し、最大ドーズ量15.4kGyにおいても特性劣化が生じない事を実証した。 以上の結果より過酷環境動作に対するダイヤモンドFeFETの優位性が明らかとなり、当該構造を用いたパワーデバイス開発に資するものと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙空間・廃炉現場といった過酷環境下における電気エネルギーの有効活用に資する新しいパワーデバイスとして、強誘電体をゲートとした電界効果トランジスタ(FeFET)を提案し、その過酷環境動作を検証した。 ダイヤモンドと無機強誘電体で構成するFeFETは、宇宙環境で想定される高強度γ線照射に対して、他材料系で構成されるデバイスと比して非常に優れた耐性を有している事を明らかにした。この結果は、全世界で精力的に進められている宇宙開発・産業育成に対し、本研究が明らかにした新たなデバイス構造に関する知見が学術的成果のみならず人類社会の発展に大きく貢献するものである。
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