研究課題/領域番号 |
20K04597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
佐藤 隆英 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10345390)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | DC-DCコンバータ / スイッチング電源 / 効率改善 / エナジーハーベスト / 昇降圧コンバータ / 広入出力電圧範囲 / エナジーハーベスティング / 高効改善 / 小面積化 / チャージポンプ / 電源回路 |
研究開始時の研究の概要 |
エナジーハーベスティングに適した広い入出力電圧範囲・高効率な電源回路として、以下の特徴を有する電源回路を開発する。 1.主たる電流経路上に損失の原因となるスイッチを1個のみ使用する構成とすることで効率を改善。 2.昇圧および昇降圧時に回路動作を変更することにより、入出力電圧範囲の拡大と効率の改善。 3.上記1および2の特徴を有する回路に間欠動作を導入し入力電力が低下した際にも動作の継続を実現 これらの技術により、最低入力電圧0.5V、最高出力電圧5V、昇圧比10倍時の効率90%以上の電源回路を実現する。また、入力電力低下時の動作を改善し、本回路のウェアラブル装置への応用時の性能と課題を明らかにする。
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研究成果の概要 |
エナジーハーベスティング向けのDC-DCコンバータを開発した。DC-DCコンバータは降圧、昇降圧、昇圧の3つの動作状態を持ち、広い入力出力電圧範囲を有する。主たる電流経路にスイッチが1個のみ存在するため高効率を有する。高効率化に資する制御回路およびその補助電源も提案している。電圧制御方式では、新たな制御回路により出力電圧の過渡変動を抑制し、発振を防いでいる。ヒステリシス制御方式では、誤差増幅器を不要とし、スイッチの駆動電圧を最適化することで効率を改善している。いずれの制御方式においても発電電力が低下した際にはスイッチを遮断することで発電素子とDC-DCコンバータを切り離し間欠動作が可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、高効率かつ広い入力電圧範囲を持つDC-DCコンバータが実現可能であることが示された。数mW程度の電源回路を汎用CMOSプロセスで作成する際には、スイッチの導通損失が効率を制限する問題があった。提案するDC-DCコンバータは、電流経路のスイッチを常に1個にした初の構成であり、従来回路に比べて高効率である。さらに昇圧、降圧、昇降圧の3つの動作状態を有し、広い入力電圧に対応するため、電圧変動の大きいエナジーハーベスト用の電源回路に最適である。提案回路の出力電圧範囲は広く、様々な用途への応用できる。提案回路の利用により、エナジーハーベスティングを用いた新たな装置の開発が加速される。
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