研究課題/領域番号 |
20K04600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木村 俊二 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (80732974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 光アクセスネットワーク / バースト伝送 / バースト送受信器 / 瞬時応答回路 / 反転歪補償回路 / M値制御 / アクセスネットワーク / 反転歪み補償回路 / インピーダンス変換増幅回路 / 振幅制限増幅回路 / 駆動回路 |
研究開始時の研究の概要 |
光パケットルーティングや光アクセスネットワークに用いられるバースト伝送技術は、光の連続信号ではなく間欠信号(バースト信号)を送受可能とすることで、光ネットワークの伝送容量や伝送効率を抜本的に改善するキー技術である。その実現には、光信号の平均電力の変化に対する送受信回路の応答時間(オーバーヘッド)を極限まで短縮する必要があるが、従来から用いられている容量結合などの量産化技術と両立できていない。 本研究では過渡応答をもう一つの過渡応答で相殺する新しい設計技術を採用することにより、瞬時応答性と容量結合化(大量生産性)の両立を実現し、光ネットワークの抜本的な大容量化・高効率化をもたらす。
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研究成果の概要 |
光アクセスネットワークに用いられているバースト伝送技術は、理想的な回路構成は量産に不向きであったため、結果的に理想とはかけ離れた瞬時応答性能のものが採用されてきた。シンプルな回路構成で容量結合などの量産化技術と両立可能なバースト送受信技術の実現可能性を確認することができた。平均値検出回路を用いた反転歪補償技術による瞬時応答受信回路は、最短で7.56ナノ秒で応答可能であることを解析的に明らかにした。さらにバースト送信回路の動作原理や、PAM4変調を用いた将来の高速バースト伝送に用いる時定数可変型の帰還回路構成技術、マルチレートバースト受信器のM値制御による感度改善効果などを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在光アクセスネットワークに採用されているバースト送受信回路の多くは、量産性を確保する為に瞬時応答性能を犠牲にしているため、比較的長いオーバーヘッドを必要とする。本技術によるバースト送受信器を実現し、社会実装が可能になると光アクセスネットワークの伝送効率が飛躍的に向上する。今後、固定移動網融合など、移動体ネットワークにおいても光アクセスネットワークの技術は重要性を高めるものと思われるので、ネットワークを使うすべてのユーザにメリットをもたらす技術と言える。
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