研究課題/領域番号 |
20K04622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
岡本 卓 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (40204036)
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研究分担者 |
横井 直倫 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (60353223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ランダムレーザー / 光トラッピング / 多重散乱 / レーザー発振制御 / 空間光変調器 / モンテカルロ・シミュレーション / 光シミュレーション / レーザー構造設計 |
研究開始時の研究の概要 |
不規則な共振器構造をもつランダムレーザーは、画像ノイズが発生しにくいレーザーとして注目されている。しかしながら、現状では発振効率が低い、制御が難しいなどの問題点がある。本研究では、光トラッピングを用いてランダム構造を直接かつ実時間で制御する手法により、ランダムレーザーの発振効率の向上を目指す。さらに、発光状態を自在に変化させる技術を確立する。最終的に、発振効率が高く、かつ発光制御が可能なランダムレーザーの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
ランダムレーザーの発振制御および発振効率向上を目的として、媒質中の散乱粒子が光トラッピングされたランダムレーザーの発光特性を調査した。粒子充填率が低い場合、光トラッピングにより無発振状態から発振状態へと切り替えが可能であること、および、粒子充填率が高い場合、光トラッピングは発振強度をより高めることが分かった。これは、粒子分布を不均一にすると発振効率が向上するという以前の研究結果に沿うものであった。さらに、発振状態の動的切り替えも可能であることを示し、所期の目的を達成した。また、トラップ粒子の分布状態シミュレーションも行い、各種パラメータとトラップ粒子分布の関係を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ランダムレーザーは光の散乱により発光する構造のため発振効率が低く、また、調整された共振器を持たないため発光制御が難しかった。本研究では、光トラッピングを用いてランダム構造を直接かつ実時間で制御するという新たな手法により、ランダムレーザーの発振効率向上および発振制御を目指した。結果として、従来のものよりも発振効率が高いレーザー発光が得られ、さらに発光特性が動的に制御可能となった。これにより、場合に応じてコヒーレンスなどの発光状態を切り替えられるレーザーを実現することができ、新たな顕微鏡やディスプレイ、医療用機器などの開発へとつながる。
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