研究課題/領域番号 |
20K04642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小川 由布子 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (30624564)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フライアッシュ / 蒸気養生 / 強度発現性 / 物質移動抵抗性 / セメント有効係数 / 物質透過抵抗性 / 内部養生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、プレキャストプレストレストコンクリート(PCaPC)を対象とし、蒸気養生した高強度フライアッシュコンクリートの強度発現性および物質透過抵抗性を得るとともに、これらの品質に対するフライアッシュの貢献度をセメント有効係数(k値)により評価することを目的とする。さらに、蒸気養生により粗大化した組織の範囲を明示するとともに、内部養生による高品質化を目指す。本研究の成果により、フライアッシュのPCaPC部材の高強度コンクリートへの適用を促進する。
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研究成果の概要 |
本研究では、蒸気養生したフライアッシュコンクリートを対象とし、コンクリートの強度発現性および物質移動抵抗性に対するフライアッシュの結合材としての性能についてセメント有効係数を用いて評価した。この結果、表層透気係数についても圧縮強度等と同様にセメント有効係数を用いてフライアッシュの貢献度を評価できることが明らかとなった。また、そのセメント有効係数は0.3から0.7程度であった。蒸気養生したフライアッシュコンクリートは、長期材齢において表層に粗大な空隙が残存していることがわかった。これに対し、規格外瓦により内部養生することで、細孔構造が緻密になり、コンクリートの品質向上の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業副産物であるフライアッシュを用いたコンクリートに関する検討は多くあるが、コンクリートの物性とフライアッシュ自体の貢献や反応を結びつけた研究は少ない。本成果は、コンクリートの物性に対するフライアッシュの貢献度と反応性を結びつける成果であり学術的に意義がある。また、規格外瓦の内部養生により表層のコンクリート組織を緻密にできることを示唆しており、生産性が高いという長所を有した蒸気養生コンクリートの欠点を解消し高耐久化するという社会的意義も大きい。
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