研究課題/領域番号 |
20K04649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
花岡 大伸 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (90751529)
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研究分担者 |
保倉 篤 金沢工業大学, 革新複合材料研究開発センター, 研究員 (20794001)
瀬戸 雅宏 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90367459)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | FRPプレート / コンクリート / 付着・定着 / BFRTP / FEM解析 / 定着 / 付着 / RTM成型 / 複合材料 |
研究開始時の研究の概要 |
建設材料である鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートを組み合せた複合材料で、古くから多くの社会インフラに用いられてきたが、塩害や中性化により鉄筋が腐食することで、その耐久性が問題視されている。また、建設分野においては、建設現場の生産性向上が喫緊の課題である。以上の背景を踏まえ本応募研究では、軽量かつ耐久性に優れたFRP(Fiber Reinforced Plastics)に着目し、生産性の向上と高耐久を可能としたFRPとコンクリートの複合構造部材を開発する。特に本研究では、RTM成型で作製した開口部を設けたFRPプレートを補強材として用い、組み立て作業が大幅に省略され、耐久性にも優れた画期的な構造部材を開発する。
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研究実績の概要 |
本稿では開口部を設けたFRPプレートを補強材としたコンクリート部材を対象に,曲げ試験を行い,曲げ部材としての基礎的検討を行った.その結果、FRPプレートを補強材としたモルタル供試体においてもFRPの弾性率と断面積を考慮することで,通常のRCはりと同等の曲げ剛性(初期剛性)を有することを確認した.また、FRPプレートに孔を設けたことで,FRPの定着を確保することができたが,かぶり部分のモルタルとFRP付着が切れ,終局時には付着割裂破壊が生じた. 曲げ加工部を対象としたBFRTPロッドのアルカリ環境下での引張強度を明らかにする目的で,(1)バサルト繊維単体の引張試験,(2)BFRTPロッドの引張試験,(3)セメントペースト中に埋設したBFRTPロッドの引張試験を行った。繊維単糸引張試験の結果から、pH12.8のアルカリ溶液下では浸漬期間に伴い引張強度が低下した。また,この結果は,マイクロスコープではバサルト繊維の断面減少は確認できなかったが、表面に凸凹ができる程度の繊維の溶出が生じ,強度低下に繋がったと考えられた。BFRTPロッドの引張試験の結果から,欠陥や損傷があるBFRTPロッドがpH12.8程度のアルカリ環境下に曝されると,引張強度が低下することが分かった。セメントペーストに埋設したBFRTPロッドの引張試験の結果から,バサルト繊維が露出している状態であってもセメントペーストのpHが10.98程度であれば,繊維の溶出によるBFRTPロッドの引張強度への影響は少ないと示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同研究者の異動などがあり研究計画を変更することになった。
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今後の研究の推進方策 |
FRPプレートのみならず、曲げ可能が容易な熱可塑性BFRTPロッドの適用性なども視野に入れ研究活動を行う。
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