研究課題/領域番号 |
20K04651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
井上 晋 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30168447)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | プレテンションPC桁 / 火災 / 耐荷力 / 爆裂 / PC鋼材 / 最高受熱温度 / PC鋼材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,実橋を想定したプレテンションPC桁が火災を受けた場合,表層コンクリートの爆裂の深さ・範囲(加熱時間)と内部PC鋼材の最高受熱温度および残存強度の関係を明らかにし,その関係を用いて的確な残存耐荷力の評価を行うことを目的としている。 まず,小型供試体を用いて爆裂深さ(かぶりの大きさ)と鋼材の受熱温度・残存強度の関係を明らかにしたうえで,実構造部材レベルでの火災加熱実験を行い,その結果に基づいて,火災による損傷を受けたプレテンションPC橋の残存耐荷力を精度よく推定する方法の提案を目指す。
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研究成果の概要 |
PC鋼材の最高受熱温度が,冷却後の残存強度が低下する目安となる400℃まで到達せず,コンクリートの爆裂がPC鋼材に達しない限り,通常の外部火災では部材の顕著な耐荷力低下が生じる可能性は少ない。一方で,900℃を超えるような油火災を受け,残存かぶりが20mmより少なくなるような状況では,鋼材強度の低下を適切に評価する必要がある。 本研究では,爆裂後の残存かぶりとPC鋼材の最高受熱温度の関係,最高受熱温度とPC鋼材の残存強度の関係を示すことができた。PC鋼材の最高受熱温度を解析的に求めることができれば,本研究成果を用いて火災被災後のPC桁の残存耐荷力を評価できる可能性を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火災被災後のプレテンションPC橋の的確な健全性評価に際しては,爆裂の影響(深さ・範囲等)を考慮することが重要である。本研究では,爆裂後の残存かぶりとPC鋼材の最高受熱温度の関係,PC鋼材の最高受熱温度と残存強度の関係を示すことができた。これにより,火災の種類と被災後の残存かぶりからある程度の残存耐荷力評価が可能となるとともに,爆裂を考慮した熱伝導解析等によりPC鋼材の最高受熱温度を計算で求めることできれば,本研究成果を用いてより精緻な評価が可能となる点に学術的・社会的意義が存在すると考えている。
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