研究課題/領域番号 |
20K04657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 静岡理工科大学 (2022) 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
西田 孝弘 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (10345358)
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研究分担者 |
河合 慶有 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (90725631)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 鋼材腐食 / 土中 / 抑制方法 / アノード / カソード / 酸素低減 / 反応 / 物質移動 / 腐食対策 |
研究開始時の研究の概要 |
一般に,土中では,陸上や海中と比較して腐食の進行が遅いが,容易に点検・検査が難く,長期間放置しておくと甚大な被害が生じる.一方で,近年,地中構造物の需要は増加の一途をたどっている.本研究では(a)遊具や道路標識などの支柱,(b)無電中化などで埋設される電線類や管路,さらには,(c)放射性廃棄物の地層処分に使用される鋼材などを対象とし,土中の鋼材腐食対策方法の確立に成果の反映を図る.以下に目的を示す. 目的(1) 土中での鋼材腐食の進行速度に及ぼす要因の抽出 目的(2) 目的(1)で抽出された要因を踏まえた腐食の対策方法の確立
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研究成果の概要 |
本研究では,土中に埋設した鋼材の分極抵抗,自然電位などの電気化学的パラメータを,曝露試験を通じて計測した.その結果,腐食速度としては,曝露初期に一度上昇し,その後低下する傾向が確認された.ただし,砂の場合で,下部に設置した場合は,大きな腐食速度の上昇は確認されなかった.以上の結果から,土中鋼材の腐食は,酸素の影響を強く受けると考えられ,酸素を低減することにより腐食を抑制できることが考えられた。特に,粘土中の鋼材は、酸素透過性の変化によりマクロセル腐食が発生する傾向があり,本研究では、地下鋼材の局部腐食を防止するための技術を検討し,酸素還元剤の使用が有効であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,種々のパラメータを勘案し,カソード反応がアノード反応に及ぼす影響を考慮し,酸素や水の土中での移動速度を関連付けて評価した.また,コンクリート中鋼材を対象として,内部の酸素低減による鉄筋腐食の抑制について検討を進めており,工業副産物や微生物に基づいた技術の特許申請をしている.本研究ではこれらの知見を応用し,酸素低減可能な材料を散布することにより土中の酸素量を低減することを試みた.このような検討はこれまで見当たらず,この点が本研究の独創性である.
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