研究課題/領域番号 |
20K04660
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
田村 洋 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (10636434)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 地震時脆性破壊 / 修正ワイブル応力 / 累積破壊確率 / シャルピー衝撃試験 / 脆性破面率 / ひずみ速度 / 溶接部 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,溶接部の浅い初期亀裂からの脆性破壊への耐性分布を修正ワイブル応力によって詳細に評価するために効率的な材料試験方法を開発し,その実態を明らかにする.開発にあたっては,従来の試験方法では鋼材の破壊条件を様々な破壊じん性レベルで評価するために温度制御を採っていたのに対し,新たにひずみ速度制御によってこれを実現することを検討する.
|
研究実績の概要 |
令和3年度は,修正ワイブル応力アプローチの適用によりシャルピー衝撃試験における構造用鋼材の脆性的破壊挙動の再現を検討し,SM570QとSM490YBに関してその適用性を示すことができた.令和4年度は,本研究の主題である高効率な修正ワイブル応力算定時の材料パラメータ同定法の構築に着手した.まずは小型供試体へのハンマーの質量,衝突速度をシャルピー衝撃試験と同様として,形状等をパラメータとした様々な供試体を対象とした衝撃実験結果から材料パラメータを同定する手法の構築を試みた.具体的には,様々な供試体に対する衝撃実験を非線形有限要素法により解析的に再現し,時々刻々と変化する修正ワイブル応力を解析結果と暫定の材料パラメータに基づき試算し,解析的に得た供試体の吸収エネルギーが実験における測定値に達した時点での修正ワイブル応力(限界修正ワイブル応力)が供試体形状等によらずほぼ一定値となる(修正ワイブル応力の定式化の前提を満足する)よう発見的に材料パラメータを同定する手法の構築を試みた.令和4年度における成果として,構築を目指す手法とは異なる同定法で材料パラメータを取得済みのSM570Qに関して上記の手続きを踏み(衝撃実験については既知の限界修正ワイブル応力を用いて解析的に吸収エネルギーを推定),その材料パラメータをおおよそ再同定可能な供試体形状の決定に至った.具体的には修正ワイブル応力算定に用いる材料パラメータが既知のSM570Q材を用いた供試体における切欠きの深さや形状を変化させ,これらの供試体を-80℃と-60℃の下で行った衝撃実験を限界修正ワイブル応力を用いて解析的に再現し,その解析結果から別手法で既知の材料パラメータを再同定可能であるかを検討し,妥当な精度で再同定できる供試体形状を発見することができた.
|