研究課題/領域番号 |
20K04664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
磯 雅人 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (60377471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 耐震補強工法 / 応急復旧補強工法 / 既存鉄筋コンクリート柱 / ポリビニルアルコール繊維補強モルタル吹付け / スポット溶接 / 溶接組立鉄筋 / RC巻き立て補強工法 / せん断補強効果 / RC巻き立て補強工 法 / RC柱 / 応急復旧 / PVA-FRM吹付け / 巻立て補強工法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,地震等により損傷したRC柱に溶接組立鉄筋を閉鎖型に組立て,PVA-FRMを吹付けて応急復旧する補強工法を開発し,その構造性能を明らかにすると同時に,本補強工法の設計・施工手法(案)をまとめる。それを達成するために,まずはスポット溶接された鉄筋の溶接点のせん断試験およびせん断試験後の主筋の引張試験を実施し,その材料特性を確認する。次に,考案した溶接組立鉄筋の組立て方法が,損傷したRC柱に容易かつ効率的に,精度良く閉鎖型に組立てられるかを施工実験により確認・検証する。提案した応急復旧工法によりせん断補強したRC柱が,被災前の耐震性能以上に回復できるかを実験により確認する。
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研究成果の概要 |
本研究では,地震等により損傷した既存鉄筋コンクリート柱を高度に品質管理されたスポット溶接によりユニット化した溶接組立鉄筋を閉鎖型に組立て補強し,ポリビニルアルコール繊維補強モルタル(以下,PVA-FRM)を吹き付けてせん断補強する応急復旧補強工法を開発した。 本補強工法は,せん断補強に効果を発揮し,せん断補強量の増加とともにせん断耐力および靭性能を向上できることが明らかとなった。また,損傷度Ⅳ程度にせん断破壊させた試験体をエポキシ樹脂注入およびポリマーセメントモルタルにより補修し,その後,本補強工法により補強した試験体も同様に耐力,靭性能を向上でき,応急復旧工法として十分,適用可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,地震後に被災した既存不適格建物の鉄筋コンクリート柱を対象に,構造性能を簡易かつ迅速に回復できる応急復旧工法(スポット溶接によりユニット化した組立鉄筋を閉鎖型に組立て補強し,PVA-FRMを吹き付けてせん断補強する工法)を開発し,その設計に必要な構造性能を示すと同時に,その設計手法を提案した。 本研究及びその成果の学術的意義であるが,ユニット化した鉄筋およびPVA-FRMを用いた応急復旧工法の提案は,世の中で初めてであり,その学術的意義は大きい。また,現在は地震の活動期にあり,地震被災後には迅速な復旧が求められる。本応急復旧工法は,その一助となるものである。
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