研究課題/領域番号 |
20K04678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
磯部 公一 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (70452084)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | スパイラル杭 / 支持力 / 斜面 / 深層学習 / 危険度評価 / 対策工 / 安定解析 / 地すべり / 機械学習 / 杭基礎 / 防災 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小径スパイラル杭(斜杭も含む)とアンカー(あるいは鉄筋挿入工)の機能を組み合わせた斜面上構造物を支持する軽量な基礎形式を提案する。具体的には、模型実験や数値解析を通じて小径スパイラル杭の複合荷重に対する支持力機構を解明し、これらの成果を反映した、斜面の有効利用と降雨に対する斜面の安定化を同時に実現する構造形式を見出す。また、災害履歴と地形・地質情報に基づいた機械学習による広域斜面災害危険度評価を実施することで、当該構造物の設置適応箇所の抽出を行う。
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研究成果の概要 |
①回転貫入の影響を考慮した小径スパイラル杭に対する正負交番鉛直載荷実験結果から、スパイラル杭のスパイラーの巻き数増加による貫入抵抗の減少、ストレート杭とスパイラル杭との支持機構の差異とともに、不飽和地盤特有の繰返し荷重に対する支持力回復の遅れ現象の存在を明らかにし、実設計における注意すべき点を見出した。 ②斜面上構造物の支持と斜面安定工の複数機能を有する基礎構造が設置された斜面の安定計算手法を確立した。 ③札幌市、岩手県内陸部、新潟県の地すべり地域を対象に、新たに平年雨量を素因情報に加えた深層学習による広域危険度評価手法を確立し、予測精度の向上と、危険ブロックの抽出を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽光発電設備の建設急増は、発電事業の成立性確保のため、傾斜地上などの地盤や施工条件が悪い現場での施工事例を増加させ、結果として、豪雨を起因とした土砂流出による太陽光発電設備設置斜面の崩壊事例や強風被害が年々顕在化した。 本研究の成果である、小径スパイラル杭の複合荷重に対する支持力機構解明と、それに基づくた斜面上構造物の支持と斜面安定工の複数機能を有する構造形式の開発、さらに深層学習による斜面災害の広域危険度評価手法の構築により、傾斜地のより安全・安心な友好利用の可能性を見出し、豪雨災害の潜在的リスクを抱える斜面での施工を回避できる危険度評価手法の構築を実現した。
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