研究課題/領域番号 |
20K04679
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
|
研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
川口 貴之 北見工業大学, 工学部, 教授 (20310964)
|
研究分担者 |
川尻 峻三 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80621680)
中村 大 北見工業大学, 工学部, 教授 (90301978)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | のり面保護 / ジオセル / 凍結融解 / 省力化 / 緑化 / 施工性 / 浸透抑制 / 断熱 / 寒冷地 / 補強土 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究によって既に確認しているものの,考案した二層構造ののり面保護工を社会実装できるレベルにまで昇華させるには,のり面勾配や中詰め材の土質,更には緑化方法や各層厚といった様々な条件に対する各機能や効果の違いを詳細に把握しておく必要がある。さらに,断熱性の付加や経済性の向上など,新たに検討が必要な問題も存在する。 そこで本研究では,これらの点を踏まえて条件を変えた模型試験や実物大実験を数多く実施し,施工地の凍結指数や降雪量,想定する最大雨量等に応じた各種条件に関する選定フローや設計法を確立し,広く社会に発信する。
|
研究成果の概要 |
本研究では,積雪寒冷地で多く見られるのり面の表層崩壊に対応できるように開発した中詰め材が異なる2層のジオセルから構成される複層式ジオセルのり面保護工について,散水試験や実大実験によって性能評価や機能向上に関する取り組みを行った。その結果,施工性向上や景観性の悪化につながるのり面上に打設するアンカーバーの本数削減に成功した。また,多様な方法によって緑化も可能であることや,屋内散水実験から2種類の中詰め材が有する保水性の違いから高い浸透抑制効果を発揮することを確認した。加えて,断熱材の設置により,本来の機能を損なわずに背後斜面の凍結抑制を実現できることも見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
北海道のような積雪寒冷地でも,昨今の気候変動によって短時間強雨の回数が明らかに増加しています。また,人口減少社会の到来により,建設業界でも労働不足が深刻化しています。このため,これまで寒冷地に適していると考えられてきた各種対策工法についても見直すべき時期が来ています。本研究では,これまで寒冷地に適していると考えられてきたのり面保護工の問題点を解決するとともに,雨水や融雪水の浸透抑制効果も発揮可能な新たなのり面保護工を開発し,その性能向上や評価を試みました。その結果,施工性の向上や浸透抑制効果の定量的評価が可能になったことに加え,高規格道路斜面での社会実装にまで至ることに成功しました。
|