研究課題/領域番号 |
20K04702
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
|
研究機関 | 高知大学 (2022-2023) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
渋尾 欣弘 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (00573560)
|
研究分担者 |
谷口 健司 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (20422321)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 河川洪水 / 内水氾濫 / 高潮 / 複合水災害 / リスク評価 |
研究開始時の研究の概要 |
沿岸部の都市河川流域では、河川洪水・高潮・内水氾濫の水災害リスクを抱えており、これらの複合的発生による浸水被害も生じている。本研究では沿岸低平地の都市河川流域を対象として、洪水・高潮・内水の氾濫を一体的に解く複合水災害モデルを構築するとともに、様々な気象条件をアンサンブル台風手法によって作り出し、それを外力とした複合水災害解析を実施する。そして相互干渉を考慮しながら水災害ハザードを多角的に評価することで、沿岸部都市河川流域における浸水リスクの全体像を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
沿岸部の都市河川流域では,河川洪水・高潮・内水氾濫,およびこれらの複合的発生による浸水リスクを抱えている.本研究では神奈川県を流れる帷子川流域を対象に複合水災害モデルを構築するとともに,様々な気象条件を疑似温暖化アンサンブル台風手法によって作り出し,それを外力とした複合水災害解析を実施した.その結果,流域降水量は適用する全球気候モデルによってばらつくため,洪水流量は一様に増大とはならなかった.一方で高潮による潮位偏差を考慮することで河道下流水位は上昇し,降雨変化のみを考慮した場合よりも浸水リスクが高まることが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市の雨水排水機構との相互干渉を考慮しながら河川洪水と地表面氾濫を解析し,さらには高潮の潮位偏差も考慮して,沿岸都市部の浸水リスクを総合的に評価することは学術的意義がある.さらには疑似温暖化アンサンブル台風手法と組み合わせることで,気候変動に伴う台風の巨大化とそれに伴う浸水リスクを解析する枠組みを開発した点も評価できる.沿岸都市部における浸水リスクは,降水量の増大だけでなく高潮による潮位偏差の考慮によってさらに高まる事を示した点も,気候変動適応の面で社会的に意義深いものである.
|