研究課題/領域番号 |
20K04717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 浩徳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70272359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高速鉄道 / 地域イノベーション / 特許出願数 / 産業 / ケーススタディ / インフラシステム海外展開 / 日本 / 国際比較 / イノベーション / 計量経済分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,高速鉄道を対象とし,その整備が地域や国のイノベーションに与える影響の有無ならびにその因果効果について実データを用いて分析するとともに,その因果が生じるメカニズムを解明するものである.分析に当たっては,日本の新幹線をケースとして,過去の整備が地域イノベーションに与えた影響を分析するとともに,国際比較分析も行う.これらの分析により,今後の我が国における新幹線整備ならびに新幹線技術の海外展開に向けて政策的示唆を得ることを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究は,世界でも先進的に高速鉄道導入に成功したわが国を対象に,過去40年にわたる全国の高速鉄道整備と地域別特許出願数とを詳細に分析し,高速鉄道の導入が地域イノベーションに与えた影響を多様な観点から実証的に分析した.その結果,高速鉄道導入が近隣地域の特許出願に有意な正の効果をもたらすこと,特許出願への影響や異産業間の共同特許出願への影響には産業間の異質性が存在することを統計的因果推論の手法を用いて実証的に明らかにするとともに,関係者へのインタビュー等を通じてそのメカニズムに関する考察を行った.さらに,その結果をもとに開発途上国における高速鉄道導入政策への示唆を検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,世界で最初に導入された高速鉄道を対象とした長期データに基づく地域イノベーションへの影響の実証的エビデンスであるため,その信頼性の高さと分析アプローチのユニークさから世界の多くの研究者から注目を浴びた.具体的には,世界交通学会(WCTR)の特別セミナーでの招待講演(2020年6月),タイ・コンケン大学での招待講演(2021年11月),インド・高速鉄道イノベーションセンターでの招待講演(2022年1月),インドネシア大学での招待講義(2022年6月),国際鉄道連合(UIC)での基調講演(2022年9月)等が含まれる.研究成果は,国際的に評価の高い学術雑誌にも論文として掲載された.
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