研究課題/領域番号 |
20K04755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
水谷 聡 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80283654)
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研究分担者 |
貫上 佳則 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90177759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 有機キレート剤 / 都市ごみ焼却飛灰 / 重金属 / 溶出試験 / 最終処分場 / 浸出水 / 内水ポンド / カラム試験 / シリアルバッチ試験 / キレート薬剤 / 余剰添加 |
研究開始時の研究の概要 |
都市ごみ焼却飛灰中の重金属を安定化するためのキレート薬剤は,飛灰の性状変動に安全側で対応するために薬剤が過剰に添加される傾向にあり,最終処分場で溶出している可能性がある。本研究は,①処理飛灰からの余剰キレート薬剤の溶出挙動の把握,②浸出水中のキレート薬剤類縁物質の定性・定量評価,③焼却飛灰中の重金属濃度の変動把握とキレート薬剤の適正添加量の検討,④埋立地における余剰キレート薬剤と重金属との相互作用の評価,を行う事で過剰に添加されたキレート薬剤の最終処分場における利点と欠点を明らかにする。
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研究成果の概要 |
都市ごみ焼却灰を埋め立てた海面処分場の浸出水と内水ポンド,浸出水処理施設の接触酸化槽と硝化槽等から,2週間に1度,2年以上に渡って分析した。2種類のキレート薬剤が検出され,硝化阻害性も確認されたが,浸出水処理過程を経る中でキレート薬剤は分解され,硝化阻害性も弱まることが確認された。 また薬剤を0~15wt%の範囲で添加した模擬飛灰を作製し,シリアルバッチ試験やカラム溶出試験を行ったところ,過剰に添加したキレート薬剤は,ほぼ全量が溶出することが確認された。さらにキレート薬剤と鉛,亜鉛,カドミウム,銅との錯体生成定数を求めて,溶出挙動を定量的に議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実浸出水中のキレート薬剤濃度を2年以上に渡って調べた知見は非常に貴重である。また過剰に添加されたキレート薬剤はほぼ全量が溶出すること,余剰キレートが浸出水中の重金属の安定化に効果があることを示したのは,国際的にも非常に意義が大きい。また,キレート薬剤の検出状況や硝化阻害性が浸出水プロセスで低下していくことを示したこと,キレート薬剤の重金属との錯体生成定数を求められたことは,最終処分場と焼却灰の適正管理を進めていく上で,社会的にも非常に有意義である。
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