研究課題/領域番号 |
20K04767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
浅田 安廣 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (60610524)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 藍藻類 / カビ臭 / 遺伝子検査 / 監視技術 / モニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
水道ではカビ臭原因物質による異臭味問題が顕在化しており、その対策が求められている。対策としては、水源でのカビ臭原因藍藻類の制御、早期モニタリング、浄水場での粉末活性炭による除去が挙げられるが、浄水場取水口に急激に上昇したカビ臭原因物質が流入した場合、粉末活性炭による除去で制御できないケースが存在する。そのため、水源でのカビ臭原因藍藻類の管理が水道水のカビ臭問題を制御する上で重要となる。 本研究では、原因となる藍藻類を管理する方法として、新たにポータブル型遺伝子検出装置を用いた現地でのカビ臭原因藍藻類の簡便で迅速な検出方法について確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
近年、藻類が産生するカビ臭原因物質である2-メチルイソボルネオール(2-MIB)及びジェオスミンが多くの水道事業体へ異臭味被害をもたらしている。対策として水源でのカビ臭産生藍藻類のモニタリングとその情報に基づく浄水場での対応が挙げられるが、モニタリングで実施される顕微鏡による形態観察において、水源に存在する様々な生物の中から形態のみで産生株、非産生株を判断することが難しい。そこで、本研究ではカビ臭産生藍藻類を簡易同定可能な定量PCR系を構築し、現地あるいは浄水場で簡易的にモニタリング可能な手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カビ臭産生藻類の代謝経路に関連する合成酵素遺伝子に対して、遺伝子検査を用いてカビ臭産生藻類を検出、監視しようとする試みはすでに実施されている。しかし、属レベルで同定可能な定量PCRについては十分な成果があげられていない。本研究では、新たに属レベルで簡易同定可能なPCR系を構築した点で、学術的に意義が大きいと考えられる。また、現地あるいは浄水場で簡易的にモニタリング可能な手法を開発でき、カビ臭が産生した水源での原因藻類を数時間で同定可能であることから、今後の藻類監視への活用に大いに期待でき、社会的意義が非常に高い成果を得たと言える。
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