研究課題/領域番号 |
20K04778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
田嶋 和樹 日本大学, 理工学部, 教授 (60386000)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート / 損傷指標 / 損傷スペクトル / 地域防災 / 耐震化 / 避難経路 / 鉄筋コンクリート造建物 / 建物群の損傷評価 / 地域の被害想定 / 地震動の実効入力 / 地震損傷評価 / 耐震指標 / 建物群 / 地方自治体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,地方自治体との協働を通じて,「建物群の地域特性を考慮した都市の耐震指標」を提案することである。本研究では,これまで開発を進めてきた「損傷スペクトルに基づくRC造建物群の地震損傷評価手法」を実在する都市に適用し,都市の耐震指標の提案に向けた検討を進める。検討を進めるにあたっては,研究者の学術的な観点だけで良否を判断せず,自治体職員の意見を反映し,実用的な都市の耐震指標を検討する点に留意する。これにより,地域特性に応じた都市防災に関する施策を講じる根拠として十分な資料の提供が可能な「都市の安全性評価システム」の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
自治体が保有する建物データと損傷スペクトルに基づくRC造建物群の地震損傷評価手法を活用し,実在する地域内のRC造建物群の地震損傷評価を試みた。想定地震に対する建物の損傷度を事前に評価し,耐震化の優先順位を付けることが地域の安全性を効果的に高める上で有効である。また,対象地域は大地震時に津波被害が想定されるため,津波避難ビルを含む多くの避難所を有している特長がある。このような地域の特徴を考慮した耐震指標を検討するため,避難経路沿いに建つ建物の崩壊に伴う道路閉塞が避難距離に及ぼす影響について検討し,迂回避難距離が地域の耐震指標に影響を及ぼす可能性があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
損傷スペクトルに基づくRC造建物群の地震損傷評価手法と自治体が保有する建物データを活用することにより,想定地震動に対する個々のRC造建物の損傷度を比較的簡便に予測できる。予測された損傷評価の結果を用いることにより,限られた予算の中で実施しなければならない建物の耐震化においては,地域の状況に応じた優先順位付けが可能となる。また,避難所および避難経路の設定などにも役立てることが可能となる。今後,RC造建物以外の建物にも適用できる手法を開発することにより,自治体毎に地域の特徴を反映し,戦略的に防災を意識したまちづくりを行うことが可能となる。
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