研究課題/領域番号 |
20K04789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊庭 千恵美 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10462342)
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研究分担者 |
谷口 円 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 建築研究本部 北方建築総合研究所, 研究主幹 (20462351)
高橋 光一 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 建築研究本部 北方建築総合研究所, 研究職員 (00826787)
福井 一真 神戸大学, 工学研究科, 助教 (00908767)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 凍結融解 / 過冷却 / 凍害 / DSC / TMA / エネルギー / ひずみ / 材料変形 / X線CT / 異方性 / 凍結破壊 / 熱分析 |
研究開始時の研究の概要 |
多孔質建築材料内の水分が凍結・融解を繰り返すことで割れや剥離を生じる「凍害」については、メカニズムが明確ではなく、いまなお解決に至っていない。本研究は過冷却という現象に着目し、凍結・融解過程の材料変形および破壊に至るプロセスを含む、凍結破壊の動的なメカニズムを検討する。示差走査熱流計(DSC)と熱機械分析(TMA)手法を用いて、物性の異なる多孔質材料を対象に温度変化速度等の条件を変えた測定を多数行い、材料が凍結融解過程で放出・吸収するエネルギーと材料の変形を経時的に測定するとともに、X線CT等を用いて最終的な破壊の状態を定量的に評価し、凍害の理論構築を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、過冷却現象に着目し、示差走査熱流計(DSC)と熱機械分析(TMA)手法およびX線CT画像を用いて、凍結・融解過程の材料変形および破壊に至るプロセスを検討した。DSCの測定精度を高めたことで、凍結融解過程でのエネルギー変化量の差が検出できた試料もあり、TMAでは凍結融解による残留ひずみを確認できたが、X線CT画像からは明確な破壊の判別が難しく、エネルギー変化量や残留ひずみとの対応は定量化できなかった。 一方、過冷却解消を考慮した材料内熱水分移動解析と、ポロメカニクスに基づく材料内の水圧変化による変形モデルと組み合わせ、別途行った凍結融解実験における温度変化とひずみ変化は概ね再現できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、先行研究で測定精度上の限界により検出できなかった材料の凍結融解によるエネルギー変化を、検出できる程度に測定精度を高めることができた。ひび割れ等の明確な破壊とエネルギーとの対応は定量化できなかったものの、凍害の根本的な原因である水の相変化と、材料力学的な局所破壊をエネルギーという点で結び付けるという本来の目的に関しては、基礎情報の積み上げができたといえる。 また、本研究で用いた熱分析手法は、一般的な材料の凍結融解試験と比較し所要時間がはるかに短くて済むため、種々の材料の凍結融解抵抗性の評価を簡便に行うことができると考えらえる。
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