研究課題/領域番号 |
20K04790
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
金尾 伊織 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (80372564)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 応力-歪モデル / 局部座屈 / 劣化勾配 / 数値解析 / 線材モデル / 繰返し挙動 / 鋼材 / 立体骨組挙動 / 完全倒壊 / 座屈 / 性能評価指標 |
研究開始時の研究の概要 |
大地震による建物被害が増大する中,安全性と経済性の両立が求められている.そのためには,建物が倒壊するまでのメカニズムを明らかにし,倒壊までの性能を評価することが必要であるが,骨組の立体的挙動を対象とした検討は少なく,データの蓄積も極めて少ない.本研究は,倒壊まで追跡できる立体骨組解析法を開発して立体骨組の倒壊に至るデータを蓄積し,倒壊に至るまでのメカニズムを明らかにすることを研究目的とする. 申請者が継続して開発している立体骨組解析プログラムを完全倒壊まで追跡できるように改良し,部材ランク,偏心率,地震動をパラメータとした立体骨組倒壊解析を実施し,骨組が倒壊に至る条件を示す.
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研究成果の概要 |
本研究は,大地震による建物の倒壊を防ぎ,安全性と経済性を両立するため,建物の完全倒壊挙動と変形性能を明らかにする目的としている.骨組の完全倒壊までの立体的挙動を追跡できる解析プログラムを開発し,倒壊に至るメカニズムの解明を目指した. 改良した局部座屈を考慮した応力‐歪モデルを導入した骨組解析法が,骨組の完全倒壊振動台実験結果を解析できることを確認した.さらに,水平力を受ける1層1スパン骨組の完全倒壊解析を実施し,柱の幅厚比,軸力比が倒壊挙動に与える影響は大きいが,柱梁耐力比の影響は小さいことを示した.また,骨組の耐力が最大耐力の半分まで低下すると,完全倒壊に繋がる可能性があることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大地震による建物被害を抑え,事業継続性を高めるための研究である。鋼構造建物が完全倒壊に倒壊に至るメカニズムの解明を解明し,建物の完全倒壊を誘発する因子を特定することを目指している。倒壊要因の候補として,柱の厚み,建物重量,柱と梁の強度比とし,その影響を解析的に検討した。柱の厚み,建物重量は,倒壊につながる影響を与えるが,柱と梁の強度比の影響は小さいことを示した。また,建物の耐力が最大耐力の半分まで低下すると,完全倒壊に繋がる可能性が高いことを示した。これらのデータを蓄積すれば,倒壊を防ぎ,被害を少なくできる可能性がある。
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