研究課題/領域番号 |
20K04792
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
中村 豊 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (40830477)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 木造建築 / 制振ダンパー / 集成材 / 鋼板挿入ドリフトピン / 耐震壁 / 構造用合板 / 終局耐震性能 / 壁倍率 / 木造軸組構造 / 構造用合板耐震壁 / 垂れ壁 / 腰壁 / 準耐力壁 / プッシュオーバー解析 / 地震応答解析 / 層またぎ設置 / 中層木造建築 / 大断面集成材 / 鋼板挿入ドリフトピン接合 / 2016年熊本地震 / 木造住宅 / 耐震等級3 / 震度7 / 制振構造 / 高減衰ゴム / 構造設計法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中低層木造建物を対象として、建物内に制振機構(ダンパー)を設置することによって地震被害を低減させる制振構造の設計法に関するものである。地震による揺れを吸収できる高減衰ゴムを利用した効果の高い制振機構を考案し、地震応答解析(コンピューターによる地震時の建物の揺れを計算する方法)により、その応答低減効果を明らかにすると共に、制振架構・制振ダンパーを用いる場合の実用的な構造設計法を確立することを目的としている。
|
研究成果の概要 |
中低層木造建築物の大地震時の損傷・倒壊防止のための研究を行い、以下の成果を得た。(1)制振ダンパーによって地震時応答が低減される効果を「等価壁倍率」による評価できることを明らかした。(2)木造建築物の二層間にまたぐようにダンパーを配置する「層またぎ設置方式」が従来の層間設置型よりも地震応答低減効果を大きく向上させることを明らかにした。(3)大断面集成材と鋼板挿入ドリフトピン接合を用いた木造建築物について、接合部設計と地震応答の関係を明らかにした。(4)構造用合板を耐震壁とする低層木造建築物について、耐震壁の配置と力学的特性が大地震時の倒壊防止を可能にすることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(学術的意義)木造住宅について制振ダンパーの「層またぎ設置方式」の有効性を示すことができた。ねばりを持つ構造用合板耐震壁が大地震時の倒壊防止を可能にすることを明らかにした。集成材を用いた木造建築物の接合部設計と耐震性の関係を明らかにした。 (社会的意義)本研究成果は木造住宅、中低層木造建築物の耐震性を向上させるための耐震設計法の確立に寄与する。さらに耐震性の不足する既存の木造住宅に対して、ダンパーや構造用合板の設置により耐震補強できる可能性を示すことができた。
|