研究課題/領域番号 |
20K04806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
奥園 健 神戸大学, 工学研究科, 助教 (40727707)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 室内音響シミュレーション / 波動音響解析 / 音響解析 / Partition of Unity FEM / 拡張作用境界 / インパルス応答 / 吸音材料 / 音環境予測 / 高性能音響解析 / 波動音響シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
建築音響分野において、波動音響学に基づく数値解析手法を用いてコンサートホールなどの室内音響を高精度な境界条件のもと人間の可聴周波数全域に渡って予測することは未解決の問題である。本研究の目的は、従来困難とされてきた可聴域全域、かつ、高精度な境界条件に基づく室内音響予測を可能とする波動数値解析手法の確立である。具体的には、 建築という巨大な系の解析に適したPartition of Unity 有限要素法に基づき、20kHzまでの音環境を室境界を構成する材料の音響特性の周波数・入射角依存性まで含めて高精度かつ効率的に予測可能な周波数領域解析手法の開発を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、コンサートホールや講義室など各種建築空間の音環境をより効率的、かつ、高精度に予測するための新しい波動音響解析技術の開発を試みた。Partition-of-Unity FEM(PUFEM)と呼ばれる音響数値解析手法に基づく音環境予測技術を構築し、頑健な予測を可能とするためのパラメータ設定の確立、各種音響材料を精度よく扱うための境界条件の実装、計算効率化などに関する検討を行い、従来のFEMによる予測技術に比べて、格段に高い精度でより効率的に高周波数までの音環境を予測できる次世代のシミュレーション技術となる可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建築の音環境設計に活用される数値シミュレーション技術は、幾何音響解析と波動音響解析に大別される。信頼性の高い音環境設計のためには後者の波動音響解析が必要であるが、波動音響解析を用いて広大な建築空間を可聴周波数全域に渡り高精度に予測することは計算コストの観点から未解決の問題であり、より効率的な新しい波動解析技術の開発が望まれている。本研究は、精度・効率・既存技術との親和性などの観点から、次世代の音環境予測技術となりうるPUFEMによる波動音響解析手法に着目し、建築の音環境をより高い信頼性のもと効率的に予測できる可能性を明らかにしたものである。
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